「SSSS.GRIDMAN」第11話「決・戦」の解説と考察~裕太の瞳とアカネの瞳~

「SSSS.GRIDMAN」第11話、「決・戦」のレビューや感想、見どころなどを解説したり考察したりします。

ネタバレありなのでご了承ください。



第11話「決・戦」のレビュー

多くのアニメは各話の構成がいずれかに分類されるのではと思います。

  • 神回(下記をバランスよく含んだ最も見どころのある回)
  • 重要回(盛り上がりがあったり伏線回収がなされる回)
  • 説明回(物語全体の理解に必要な回。説明や伏線が出てくる、キャラ初登場など)
  • 心情描写回(登場人物の内面の成長や心情の掘り下げに時間を割く回。修行や過去話など)
  • 単発回(見なくても前後関係に支障がない回。)

そして、「SSSS.GRIDMAN」における第11話「決・戦」は「重要回」なのではと思います。

やや駆け足感も否めないですが、前回の第10話同様に怒涛の伏線回収が行われています。


第11話「決・戦」のあらすじと位置付け

あらすじ

  • アカネが裕太を刺し、ジャンクを壊し、再び失踪
  • 命に別状はないのに目を覚まさない裕太と壊れたジャンクの関係に新世紀中学生が気付く
  • 怪獣を作らないアカネ。今までの怪獣で街を襲うアレクシス。
  • グリッドナイトが再び戦闘。
  • ジャンクの修理に伴い裕太が目を覚ましグリッドマンも参戦。
  • 六花がアカネを説得している途中でアレクシスが割って入る


作品における位置づけ

クライマックスに向かって伏線回収が急速に進む回ですね。

しかし、だから戦闘シーンは手抜きかと言うとそんなことはなく、

グリッドナイトがキャリバーを使うという新しいシーンもあったりします。

裕太の瞳の色が青から黄色に今回変わりました。

この演出により
「SSSS.GRIDMAN」をまったく前知識なく見ていた人でも、登場人物達の瞳の色の共通性に気付いた人も多いのではないでしょうか。


第11話「決・戦」の見どころと解説

オープニングのカット一部変更

物語の進行に伴い、オープニングにグリッドナイトが登場しました。

また、カッターナイフに血がついていましたね。

カッターナイフはアカネが使っている物ということで明らかですが、それが床に落ちるような演出がなぜされているのかは当初意味深でしたね。

第11話にてオープニングのカッターナイフの演出も伏線回収といったところでしょうか。

隠しごとをする六花と心配するなみことはっす

隠しごとをしている六花に、なみこは心配な様子。

「言えないってことは、言わないってことを六花なりに考えたってことじゃん」
と達観した様子のはっす。

はっすとなみこのスタンスの違いは以前のボイスドラマでもあったやりとりですね。

はっす大人ですね。

自己嫌悪する内海

グリッドマンと怪獣の戦闘を楽しんでいることは以前にも六花に指摘されていましたね。

身近な友達である裕太が刺されたことで、人の命の重さを再度実感する内海。

それに伴い、自分がグリッドマンと怪獣の戦闘を楽しんでいること認め、自己嫌悪に陥ります。

第11話は大勢の怪獣と戦う派手な戦闘や、次々に展開する伏線回収シーンに目が行きがちですが、内海の自問自答やアンチとのやりとりが示唆に富んでいてむしろ今回の見どころだと思います。

裕太の中のグリッドマン

裕太が記憶喪失なのではなく、
裕太の中にグリッドマンの人格が入っていたから裕太の以前の記憶がなかった。
ということが明かされた今回。

そのことの気づき、
裕太の瞳の色が青から、グリッドマンと同じ黄色になりましたね。

こうなってくると、
六花ママの黄色の瞳の理由もぜひ伏線回収してほしいですね。

今回、グリッドマンになる裕太達の状況を六花ママ見ていましたし。

君が怪獣になればいいんだよ

怪獣を作ることをやめたアカネ。
アレクシスの様子からただでは済まされないとは思ってましたが、怪獣にさせられそうですね。

第6話「接・触」にてアノシラスが登場して以降、
「赤い瞳の登場人物は怪獣」説がネットでは有力視されていました。

故に「アカネも怪獣なのではないか?」説が視聴者の間では考えられていましたが、やはりアカネは怪獣なのでしょうか。

アレクシスはアカネを「本当の人間」と言うことがありましたが、これはアカネを騙すための嘘だったのでしょうか。

もし仮にアカネが「自分を人間だと思っている怪獣」だとしたら、けっこう辛いですね。

それとも、「人間になりたいと願っている怪獣」という悲しみのある存在なのでしょうか。

いずれにせよ次回が気になります。


まとめ

さて、アレクシスの「君が怪獣になればいいんだよ」発言でアカネも人間じゃない可能性が出てきましたね。

六花や街の人はアカネが作ったという発言も以前ありましたし、

もうみんな作られた人間・怪獣ばっかりで、じゃあもともと存在する本当の人間って誰もいないの?って思ってしまいます。

このへんは、グリッドマンが裕太の中に入った理由とかが絡んできそうですね。

次回も楽しみですね。


その他の記事

「SSSS.GRIDMAN」第4話の解説と考察~アカネの疑心と六花の疑心~

「SSSS.GRIDMAN」第5話の解説と考察~なぜ山は崩れた?アカネの水着と余計な仕事~

「SSSS.GRIDMAN」第6話の見どころ解説と考察~アノシラスの少女と仮想世界~

「SSSS.GRIDMAN」第7話の解説と考察~アカネはやっぱり本物?裕太の使命とアンチの運命~

「SSSS.GRIDMAN」第8話の解説と考察~六花の瞳とアカネの思惑~

「SSSS.GRIDMAN」第9話の解説と考察~アカネの生死の謎と深まる孤独感~

「SSSS.GRIDMAN」を初めて見るときの順番や予備知識

「SSSS.GRIDMAN」OPの伏線の解説や考察

「SSSS.GRIDMAN」EDの伏線の解説や考察

「SSSS.GRIDMAN」の考察・仮説・伏線一覧

「SSSS.GRIDMAN」と「電光超人グリッドマン」の違い

「SSSS.GRIDMAN」六花達の瞳の色の解説と考察と仮説

「SSSS.GRIDMAN」ボイスドラマの伏線一覧


参考資料

テキストのコピーはできません。