「SSSS.GRIDMAN」第10話の解説と考察~寝たりしない「本当の人間」とアンチの心~

「SSSS.GRIDMAN」第10話、「崩・壊」のレビューや感想、見どころなどを解説したり考察したりします。

ネタバレありなのでご了承ください。



第10話「崩・壊」のレビュー

多くのアニメは各話いずれかに分類されると思います。

  • 神回(物語全体を通して見どころとなる重要回)
  • 説明回(物語全体の理解に必要な説明や設定に触れられる回)
  • 心情描写回(登場人物の内面の成長や心情の掘り下げに時間を割く回)
  • 単発回(見なくても前後関係に支障がない回)

そして、「SSSS.GRIDMAN」における第10話「崩・壊」は「神回」なのではと思います。

グリッドナイト登場などヒーローものとしての展開も熱いのですが、それ以上に

アカネがグリッドマンの変身方法を知らない件やアンチの「心」の件など今まで描写されていた伏線が回収されていく流れが非常に満足できる回だったと思います。


第10話「崩・壊」のあらすじと位置付け

あらすじ

  • 互いの情報を共有し、核心に近づいていくグリッドマン同盟。
  • アカネの迷走は続き学校も欠席。怪獣作りにも身が入らない。
  • アンチが「心」を自覚し、グリッドナイトに変化。
  • ジャンク屋でグリッドマンと合体する仕組みを知ったアカネが、裕太を直接ナイフで刺す。


位置付け

全12話が予定されている「SSSS.GRIDMAN」において、第10~12話までは終盤であり物語の核心グイグイくいこんでいく神回の連続が予想されます。

第7話~8話あたりから「アカネを救うこと」に焦点が当たっていき、

第9話時点からアカネの方も平常の状態ではなくなってきます。

今回の第10話ではまだ描写は少ないですが、黒幕と思われるアレクシスとグリッドマン達との関係性が今後気になります。


第10話「崩・壊」の見どころと解説

「その記憶ごと作られたものだったら?」

アカネが世界を作ったことについて話し合うグリッドマン同盟。

自分の昔の記憶はあるが、
「その記憶ごと作られたものだったら?」
と自分の存在に疑問を感じる内海。

「記憶ごと作られた」と考えれば、「世界は今作られた」と考えることも可能です。

こういった考えを「世界5秒前仮説」なんて言ったりしますね。

世界は5秒前に作られたばっかりで、そう感じないのは私達の記憶すらも作られたものだから。

アニメ好きやSF好きならお馴染の「世界5秒前仮説」。

「SSSS.GRIDMAN」は旧来のファンだけでなく新しい視聴者層を作ろうと試みている作品です。

アニメやSFに詳しくない人でもわかるように内海の気づきを通して「世界5秒前仮説」を説明していますね。

本来、オタク気質のある内海なら「世界5秒前仮説」はすでに知っているような気がしますが。

夢を見るアカネ

問川達の夢を見ていたアカネ。
「本当の人間は寝たりしないよ」
というアレクシス。

おそらく第10話で最も気になるセリフがアレクシスの「本当の人間は寝たりしないよ」発言なのではないでしょうか。

アレクシスは度々アカネが「本当の人間」であることを口にします。

人間は誰しも寝るのは当たり前。
アレクシスが言う「本当の人間」ってなんなのでしょう?

前回の第9話で、アカネは夢から覚めたくないという発言もありました。

これらから、

アカネはやはり電脳世界の住人で実際は存在しないという説。
アレクシスが言う「本当の人間」とは、元々から電脳世界にいた存在という意味。

アカネは電脳世界で仮想世界を作って遊んでいる本当の人間という説。
人間が電脳世界に入っているから、その世界では眠ったりしない。だから前回の高所から飛び降りても不自然に着地した。

この2つが考えられますが、どちらも矛盾しないといえばしないですね。

原作の影響もあって、アカネが実際に存在するのかは物語序盤から視聴者が気になっている点。

終盤であるこの第10話時点でもどちらの可能性も捨てきれないですね。

アンチの「心」

アンチが今回、「グリッドナイト」になるという胸熱展開がありましたね。

アンチの「コピー能力」がここでも活きてきましたね。

今回は「グリッドナイト」が「心」を活かして怪獣を倒しました。

第5話でアカネの心を気遣う描写もありましたし、
第6話でアンチは六花など他者と触れ合う機会もありました。

そいうったアンチの「心」の描写が丁寧に回収されたシーンかなと。

また、オープニングに登場していたビニール傘もここで活きてきますね。

中の人

怪獣の中から怪獣が出てきます。
アレクシスは「中の人」と表現します。

アニメの声優や特撮の着ぐるみの中の俳優をしばしば「中の人」と言いますが、明らかにそれを狙ったメタ発言ですね。

また、今回の怪獣は異様に俊敏で、グリッドマンにまたがりアシストウェポンを引き剥がすなど攻撃も独特。

こういった、怪獣の動きや攻撃の「気持ち悪さ」はエヴァンゲリオンなどのシーンに類似していますね。

アカネ刺す少女

アカネは裕太を刺しました。

アカネは高校生の女の子。まあ、少女ですね。

アカネは裕太を刺す少女。

「アカネ刺す少女」

同時期に放送されているアニメ「あかねさす少女」を意識せずにはいられないですね。


まとめ

そんな感じで、物語の核心に近づきつつ、今回も特撮ヒーローものの小ネタやパロディがしっかり入っていた第10話。

基本的にシリアス回ですが、
グリッドマン同盟達がアカネのところへ行こうと決意し、隣の家に行くシーンはシュールでほんと笑いました。

こういった明らかに狙ってるけど露骨じゃない笑いも「SSSS.GRIDMAN」の魅力ですね。

今回、敗北続きだったアンチが「グリッドナイト」になりグリッドマンと共闘するという胸熱展開があったわけですが、

アンチってアレクシスから処分されそうになって一回わざと逃がされているんですよね。

そう考えると、アンチの今後の運命が心配です。

グリッドマンの味方になって、個人的にはアカネと同様に救われてほしいのですが、アレクシスがこのままにしておくとも思えないし。

グリッドマンVSアレクシスの戦闘で、グリッドマンをかばってアンチが犠牲になるなんて展開は個人的に避けてほしいなあと思う今日この頃です。


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参考資料