SSSS.GRIDMAN 第12話「覚醒」解説と考察~アカネの正体と神様の世界~

「SSSS.GRIDMAN」第12話であり最終話、「覚醒」のレビューや感想、見どころなどを解説したり考察したりします。

ネタバレありなのでご了承ください。



最終話「覚醒」のレビュー

多くのアニメは各話の構成がいずれかに分類されるのではと思います。

  • 神回(下記をバランスよく含んだ最も見どころのある回)
  • 重要回(盛り上がりがあったり伏線回収がなされる回)
  • 説明回(物語全体の理解に必要な回。説明や伏線が出てくる、キャラ初登場など)
  • 心情描写回(登場人物の内面の成長や心情の掘り下げに時間を割く回。修行や過去話など)
  • 単発回(見なくても前後関係に支障がない回。)

そして、
「SSSS.GRIDMAN」における第12話であり最終話の「覚醒」は「重要回」なのではと思います。

多くの伏線が回収されながらの最終話ですので「神回」と考えたい部分もあるのですが、

展開が駆け足になっていますね。

それ故に「神回」と言えるほどの高揚が得られないのかなと。

とはいうものの今までの伏線を雑に投げ出している感じもなく、押さえるところは押さえている。

おおまかな伏線(だけ)は回収しつつそれ以外の見どころも作っていて、良くも悪くも綺麗にまとまった印象です。


第12話「覚醒」のあらすじと位置付け

あらすじ

  • アカネが怪獣になるがアンチが救出
  • グリッドマンが本来の姿になる
  • アカネを取り込んだアレクシスとグリッドマンの戦闘
  • アカネと六花が仲直り。アカネは本当の世界に帰還
  • グリッドマン達も帰還


作品における位置づけ

放送期間が1クールに設定されている「SSSS.GRIDMAN」において、第12話「覚醒」は最終話になります。


第12話「覚醒」の見どころと解説

怪獣になったアカネ

オープニングの終盤で入る謎の怪獣のカットは、怪獣になったアカネでしたね。

怪獣の声がアカネの悲鳴のようにも聞こえる感じがなんだか他の怪獣と違って痛々しいですね。

「やはり怪獣を作る人間は怪獣そのものだ」というアレクシスの言動から、

アカネは正体が怪獣というわけではなく、あくまでアレクシスの都合で怪獣にさせられただけのようですね。

アノシラスの少女やアンチなど目の色が赤い登場人物は怪獣であった点から、アカネも怪獣であるという予想がネットでささやかれていましたが、アカネはやはり人間のようです。

裕太の友達である内海

グリッドマンの戦闘に関して直接的に関わらなかった内海と六花。
けれど裕太(グリッドマン)の心の支えになっていたことは明らかですね。

アカネを物理的に救ったのはアンチとグリッドマン(裕太)であり、アカネの心に大きく影響したのは最終的には六花でした。

同様に、
裕太(グリッドマン)を戦闘で支えたのは新世紀中学生でしたが、日頃から裕太を支えたのは内海。

安易に戦闘に参加するメンバーだけでグリッドマン同盟が構成されていないのも物語の魅力ですね。

グリッドマンの本当の姿

ここにきて原作である「電光超人グリッドマン」のグリッドマンのデザイン。

挿入曲も原作のものですね。

電光超人グリッドマンの頃からのファンは興奮しますよね。

新規のファンも、原作が「電光超人グリッドマン」であることを知っている層なら「ここでこうきたか」と感心しますね。

しかしながら、
せっかくクライマックスの戦闘シーンなのに、今までのCGを使った現代風の迫力ある映像からひと時代前の映像に戻った感じでちょっと物足りない気もします。

グリッドマンの本当の力

「フィクサービーム」によって世界を修復するグリッドマン。

ちなみに「フィクサービーム」は原作「電光超人グリッドマン」のグリッドマンの技でもあります。

単純な「破壊」する力ではアレクシスに圧倒されるグリッドマンですが、世界を修復するという対極の力によりアレクシスを追い詰めます。

人や物を「破壊」する力を持つ敵に対して、人や物を修復したり癒したりするヒーロー(主人公)。

この構図は漫画「烈火の炎」などにも見られた設定ですね。

人や物の犠牲の中で力を増幅している敵に対して、それらを修復したり癒すヒーローは天敵になるわけです。

救われたアカネの心と定期入れ

六花からのパスケースを受け取り、アカネは自分の世界に帰還します。

オープニングに登場し、本編でも六花が購入して渡せずにいた定期入れの伏線回収ですね。

定期入れはネガティブに捉えればアカネの言う通り「どっか行っちゃえ」と捉えることも可能ですが、

ポジティブに捉えれば、定期入れは別の場所へ向かうことを意味しますし、それを誰かからプレゼントされることは六花の通り「どこへ行っても一緒」と考えられます。

別れのプレゼントが定期入れになるのはいいチョイスですよね。

そして、
「私はアカネと一緒にいたい。どうかこの願いがずっと叶いませんように」
と六花は言います。

アカネが好きな気持ちもありながら、アカネがアカネの世界できちんとやっていけることを願っているわけですね。

友達思いの六花。

六花への思いが変わらない裕太

グリッドマンが宿っても、裕太の六花への思いが変わらなかったことをグリッドマンは言います。

なぜグリッドマンは裕太を選んだのか。
記憶喪失前に裕太と六花に何があったのか。

結局この2つの謎は具体的に語られませんでしたね。

けれど文脈から考えると、
みんながアカネを好きになるこの世界で、裕太はアカネに心惹かれることなく六花を好きになったのがグリッドマンが宿った理由なのでしょう。

そしておそらく、
裕太が六花に告白をして、六花への恋愛感情を明確にしたことでグリッドマンが宿り記憶喪失になった。以下、第1話の展開。

といったところでしょうか。

オッドアイになったアンチ

アンチの左右の目の色が異なるようになりましたね。

アンチは怪獣でしたが、グリッドナイトになりました。
その表れなのでしょう。

アンチは以前、アレクシスに始末されようとして逃げましたね。

このときアレクシスはアンチに逃げられたというよりはどちらかというと「逃がした」感がありましたが、そのへんの伏線は微妙なまま終わってしまいましたね。

そして目を覚ます(覚醒)アカネ

そして実写のシーンで締める。
このへんの試みも「SSSS.GRIDMAN」の魅力です。

エンディングというか、最後のシーンは別記事で詳しく。

詳細記事:SSSS.GRIDMAN 最終回の解説~実写のアカネと神様の世界~


まとめ

グリッドマンとの戦闘でアレクシスが言った
「彼女はあらゆるイレギュラーや、ここで生まれた命までコントロールできない」
という発言は何気に物語全体に関わる重要な発言ですね。

アカネが世界を作ることができてもそこで生まれた変化をコントロールできないからこそ、グリッドマンは裕太に乗り移ったのかもしれません。

神は(アカネの好む好まざるに関わらず)サイコロを振るというところでしょうか。


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参考資料