エビデンスレベルとは?

エビデンスとは科学的根拠という意味です。
情報の信ぴょう性を考える上で科学的根拠は大切です。

エビデンスの判断には段階があり、エビデンスレベルと言われます。

今日はエビデンスレベルについてです。


エビデンスレベルの8段階


まず、エビデンスレベルは以下の8段階があります。

1a:ランダム化比較試験のメタアナリシス
1b:少なくとも一つのランダム化比較試験
2a:ランダム割付を伴わない同時コントロールを伴うコホート研究
2b:ランダム割付を伴わない過去のコントロールを伴うコホート研究
3:ケース・コントロール研究
4:処置前後の比較などの前後比較,対照群を伴わない研究
5:症例報告
6:専門家個人の意見(専門家委員会報告を含む)

最もエビデンスレベルが高いのが1a、最も低いのが6となります。

以下、それぞれのエビデンスレベルを見ていきます。


1a:ランダム化比較試験のメタアナリシス


最もエビデンスレベルが高い、つまり最も科学的根拠があり信頼に値する情報です。

では1aである「ランダム化比較試験」の「メタアナリシス」とはどんな内容なのでしょう?

まずはランダム化比較試験の意味。
これは検査者の主観的な評価が入らないよう徹底された実験を意味します。

具体的には、
①客観的な評価尺度を用いる。
②実験対象はランダムに選択する。
③介入グループと非介入グループをつくる。
④評価者がどちらが介入グループかわからない状態で評価する。

という内容です。

例えば「煙草は肺がんを促すか?」という調査をしたいと思います。
この調査をランダム化比較試験で行いたいと思うなら、

①肺がんとの関連性を数値化する
 (単に「元気がなさそう」のような検査者の主観じゃダメ)

②対象者をランダムに充分な人数で選定する
 (同じ仕事や性別、年代などでは偏るのでダメ)

③煙草を吸ったグループと吸っていないグループを準備する
 (煙草が本当に原因か比較するため)

④評価者は誰が煙草を吸ったグループかわからなくする
 (先入観を持たないようにするため)

というように場面設定をするわけです。

続いて、メタアナリシスの意味。
これは複数の実験結果を統合して判断することを意味します。

つまり、最もエビデンスレベルが高い1aとは、
ランダムに選んだ集団を2グループにわけて、評価者も誰がどちらのグループかわからない状態で客観的な評価基準で調査する。
このような実験結果を多方面から集めて分析したもの。

ということになります。


1b:少なくとも一つのランダム化比較試験


1aに次いでエビデンスレベルが高い1b。

1bはランダム化比較試験が行われるも、メタアナリシスが行われていない状態。

つまり1bは客観的な実験が行われているものの、実験自体は1つで比較されていない状態です。


2a:ランダム割付を伴わない同時コントロールを伴うコホート研究(前向き研究)


続いて2aです。
2aは「ランダム割付を伴わない」「同時コントロールを伴う」「コホート研究」ですね。

1つずつ見ていきましょう。

まず「ランダム割付を伴わない」。
ランダム割付とは対象をランダムに2つにわけることです。
つまり「ランダム割付を伴わない」とは対象をランダムに2つのグループに分けて実験を行えていないということです。

続いて「同時コントロールを伴う」。
コントロール実験とは対象に対しての働きかけに差をつけて効果を比較することです。

例えば新薬の効き目を確かめるために、「新薬を飲んだグループ」と「新薬と偽ってなんの効果もない粉を飲ませたグループ」で比較するような手順です。

つまり「同時コントロールを伴う」とは働きかけをしたグループとそうでないグループで効果の比較をきちんとした実験ということになります。

最後に「コホート研究」です。
コホート研究とは要するに追跡調査のことです。
特に前向き研究とは実験のその後も対象を調査する研究です。

まとめます。
2a:ランダム割付を伴わない同時コントロールを伴うコホート研究(前向き研究)とは、
対象集団のランダム性には乏しいが、介入グループと非介入グループの比較はやっていてその後の追跡調査も行われた研究と言えます。


2b:ランダム割付を伴わない過去のコントロールを伴うコホート研究(


2bは「ランダム割付を伴わない」「過去のコントロールを伴う」「コホート研究」です。

「ランダム割付を伴わない」と「コホート研究」は先述の通りです。

次に「過去のコントロールを伴う」ですが、
「同時コントロールを伴う」が働きかけをしたグループとそうでないグループを比較するということでしたね。

過去のコントロールとはこの比較するグループが必ずしも同時期に設定されたものではないということです。
つまり比較対象が過去のものである可能性があるということです。

まとめます。2bの「ランダム割付を伴わない」「過去のコントロールを伴う」「コホート研究」とは、
対象集団のランダム性には乏しく、介入グループと非介入グループが別の時期に設定されているものの、その後の追跡調査はきちんと行われた研究ということになります。


3:ケース・コントロール研究


ケース・コントロール研究は後ろ向き研究とも言われます。

後ろ向き研究とは過去にさかのぼって調べることです。
前向き研究とは反対ですね。

例えば煙草と健康の関係について調べるなら、
喫煙者がその後10年どんな健康状態になるか追跡調査するのが前向き研究です。

そして肺がんになった人が以前に煙草を吸っていたか否かを調査するのが後ろ向き研究になります。


4:処置前後の比較などの前後比較,対照群を伴わない研究


これは文字通り、前後や対照群にて比較をしていない研究ですね。

比較がされていないので、エビデンスがだいぶ疑わしくなってきますね。


5:症例報告


「○○は△△だった」と個別事例を報告するのが症例報告

参考にはなるでしょうが、科学的根拠が伴うかというと慎重な判断をせざるをえません。


6:専門家個人の意見(専門家委員会報告を含む)


一番エビデンスレベルが低いのが、専門家の意見。
テレビの情報はほとんどがこれですね。

私達が日常でいかにエビデンスレベルの低い情報に左右されているかがわかります。


最後に


情報があふれている世の中です。
正しい情報も間違った情報もあります。

情報を見極める力が大切になってきます。

情報を見極める上での考え方として、エビデンスレベルは役に立ちそうです。



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【引用・参考サイト】
『エビデンスレベル分類・推奨グレード分類』2017年11月18日検索