涼宮ハルヒの憂鬱(アニメ)第8話「笹の葉ラプソディ」のあらすじと解説の続きです。
前回の記事は以下をご参照。
以下、「笹の葉ラプソディ」の解説、その2です。
第8話「笹の葉ラプソディ」の解説
・東中で3年前のハルヒと会う、重要伏線
・キョンがなぜジョン・スミスと名乗ったのか?
・ハルヒが北高に行った理由
・みくる、TPDDをなくす
・長門はなぜメガネを外したのか?
・キョンとみくるを寝かせるとき、長門はなんて言った?
・ぼろぼろになった短冊には、なんて書いてあったのか?
・「無矛盾な公理的集合論は自己そのものの無矛盾性を証明できないから」とは?
まとめ
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第8話「笹の葉ラプソディ」の解説
以下、ネタバレも含みますのでご注意を。
東中で3年前のハルヒと会う、重要伏線
夜で暗かったため、キョンとみくるの顔を3年前のハルヒはよく覚えていません。
けれど、この出会いが1話目のハルヒがキョンに対して言った「どこかで会った?」につながるわけです。
ハルヒは織姫と彦星に向けて校庭に絵文字を書きます。
この絵文字を描いた一件が人々に知れ渡り、ハルヒは非常識で有名になるわけです。
校庭に絵文字を書いたことは後に周知の事実となりますが、その手伝いを「女の子を担いだ高校生(みくるとキョン)」にしてもらったことはハルヒとキョンしか知りません。
これが非常に重要。
この七夕の出来事が、キョンが3年前にタイムトラベルしたことを客観的にハルヒに証明できる材料になるわけです。
キョンがなぜジョン・スミスと名乗ったのか?
ジョン・スミスとは日本でいう山田太郎のようなごくありふれた名前。
明らかに偽名だとわかる名前だということです。
タイムパラドックスを避けたほうがいいと考えたキョンは、3年前のハルヒに自分やみくるが認知されないように配慮したわけです。
ハルヒが北高に行った理由
ハルヒの「宇宙人はいると思うか?」といった質問を否定せず答えるキョン。
グランドに書いた絵文字が七夕の願い事だと言い当てられたハルヒ。
そんなキョンの言動から、彼がいる北高に3年前のハルヒは興味を持ったわけですね。
みくる、TPDDをなくす
大人版朝比奈さんがタイムトラベルに必要なTPDDみくるからこっそり奪う。
短冊を書いていた部活動のとき、こっそり長門がキョンに渡した短冊。
その短冊に書いていた絵文字とハルヒがキョンに書かせた絵文字が一致していることにキョンが気づく。
長門のマンションへ。
しかし3年前なのでまだ長門はキョンと面識がない。
長門はなぜメガネを外したのか?
3年前の長門はキョンをまだ知りません。
けれどキョンの説明と短冊から3年後の自分と記憶を同期させます。
3年後の長門は、朝倉との一件でキョンに「メガネはないほうが似合う」ことを言われメガネをはずします。
メガネをはずすことで自分が3年後の自分になったことを証明したわけです。
キョンとみくるを寝かせるとき、長門はなんて言った?
キョンとみくるを和室に寝かせ、扉を閉めようとするとき長門が何か言っている様子をキョンが目撃します。
何を言ったかは公式には明かされていません。
ただし長門が不思義な力を発動するときに言う早口のような呪文である説が有力視されています。
ぼろぼろになった短冊には、なんて書いてあったのか?
無事、3年後に戻ってこれたキョンとみくる。
長門がキョンに短冊を返します。
キョンとみくるは時間と止められていましたが、短冊は長門と共に3年の月日を送っていました。
だから短冊はぼろぼろになっていますね。
ちなみに3年経っているので玄関の靴の状況も変わっています。
短冊の絵文字の意味は、「私はここにいる」。
つまり、ハルヒが校庭に書いた絵文字の意味は「私はここにいる」。
ハルヒは誰にも絵文字の意味は言っていないのにキョンは校庭に書いた絵文字の意味を知るわけです。
これは映画に関わる重要な伏線。
「無矛盾な公理的集合論は自己そのものの無矛盾性を証明できないから」とは?
物語最後の方。チェスをしながらのキョン、長門、古泉の会話。
ここは解説難しいので詳しくは以下のご参照。
まとめ
以上のように、笹の葉ラプソディは様々な伏線のある重要回。
特に映画「涼宮ハルヒの消失」を見る上では絶対に欠かせない回となります。
「笹の葉ラプソディ」の最大のポイントは、キョンがハルヒにタイムトラベルを確信させる証拠を手に入れたことです。
その証拠とは、
・ハルヒが校庭に絵文字を書いたときに手伝った人がいることをキョンが知っていること。
・その人はジョン・スミスと名乗ったこと。
・絵文字の意味は「私はここにいる」だということ。
などなど。
これらをキョンが知っていて、ハルヒを驚かせる材料になることが、後の物語に大きく影響するわけです。