伊坂幸太郎の小説の名言と解説~「砂漠」編~




伊坂幸太郎の小説「砂漠」


伊坂幸太郎さんの作品はけっこう読んでいるのですが、「砂漠」は特に好きな作品の1つです。

「砂漠」は主人公とその友人達である大学生の話。

ダラダラ楽しく大学生活を過ごす主人公達が、奇妙な事件に巻き込まれていくというのは大筋の話です。

今日ははそんな「砂漠」の名言です。



「砂漠」の名言集と解説

「おまえたちは支配されてるのか? それとも命令してんのか? おまえたちは、前進してんのか、それとも後退してんのか?」そう言ったでしょうが。それに対して、俺たちは、前進してるって言い切れますか?

「砂漠」(伊坂幸太郎)より引用

大学生の話なので、基本的には意識高めな名言がある「砂漠」。


わたしもそう。でも、じゃあ、何のことなら必死にやるのかって思わない?
結局さ、いざという時にはやる、なんて豪語してる人は、いざという時が来てもやらない

「砂漠」(伊坂幸太郎)より引用

真理ですね。自分にも心当たりがあって耳が痛い。


「みんながプラスマイナスゼロっていうのが一番楽しいでしょ。『いろいろあったけど、でも、みんなとんとんでした』っていうのが。わたしはそう思う」と笑った。
もしかすると強靭さとは、自信や力や技などよりも、そういった穏やかさに宿るのかもしれない。

「砂漠」(伊坂幸太郎)より引用

個人的に「砂漠」で一番好きなセリフ。


確かに、生きていくのは、計算やチェックポイントの確認じゃなくて、悶えて、「わかんねえよ、どうなってんだよ」と髪の毛をくしゃくしゃやりながら進んでいくことなのかもしれない。

「砂漠」(伊坂幸太郎)より引用


つらいけど、楽だよ。何をすれば良いのか分かっていて、しかも、結果も見えてるんだから。
でも、結局さ、そういうのに頼らず、「自由演技って言われたけど、どうすればいいんだろう」って頭を掻き毟って、悩みながら生きていくしかないんだと、わたしは思う。

「砂漠」(伊坂幸太郎)より引用


学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ。
人間にとって最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである。

「砂漠」(伊坂幸太郎)より引用

後半の部分はサンテグジュペリの名言の引用なのだそうです。



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