オトナ帝国の逆襲はおもしろいか?つまらないか?|クレヨンしんちゃん映画



クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲

「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」 予告編 tvasahi(YouTube)より引用

 「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」は、クレヨンしんちゃん映画における最高傑作だと思います。

 クレしん映画を見るなら外せない名作であり、大人の鑑賞に耐えうる子供向けアニメだと思います。



解説と考察

ヒロシの回想

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」(Abema TV)より引用

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」(Abema TV)より引用

 ヒロシの回想をはじめ、物語にちりばめられた「郷愁」の要素は大人の感動を誘います。

 オトナ帝国はタイトル通り「大人VS子供」を通して「過去VS未来」というテーマを描くメッセージ性のある作品です。

 しかし単純に「未来が大切で過去にしがみつくのは良くない」という演出にはとどまらないところがオトナ帝国の魅力だと思います。

 懐かしさや郷愁を完全に否定はせず、しかし未来の尊さもしんちゃんを通してしっかり描き、そのバランス感覚が見事です。


世界観の巧みさ

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」(Abema TV)より引用

 日常を描くアニメのしんちゃんと異なり、映画ではしんちゃん達の非日常を描きます。
 この非日常をどうやって設定するかは作品によって異なります。

 オトナ帝国の場合は「懐かしさを感じる匂い」を使って敵であるケン&チャコが大人を操ります。
 このため大枠としてはSF要素がある作品ですが、他の作品と比べるとこういった不思議な力の設定の塩梅が見事です。

 「懐かしさを感じる匂いで大人を操る」という明らかに子供向けっぽい突飛な設定なのに、どこかリアルに感じてしまう演出の巧みさがあります。



参考資料

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