サービス残業での人生の損失
サービス残業を平均して1日1時間行う場合、その会社に8年間勤めたら1年間タダ働きしたことと同じになります。
これは1年当たり30日間タダ働きしている状況です。
また、例えば慣習的に残業がない会社でも、
10分早く出社して10分過ぎてから退社する生活をしていた1カ月当たりおよそ1日分タダ働きしている計算になります。
サービス残業を計算する
サービス残業というのは給料が支払われない残業のことです。
そのため、
始業時間前の仕事も終業時間後の仕事もどっちもサービス残業です。
終業時間後に1時間のサービス残業、
あるいは勤務時間の前後30分に仕事をしたとしましょう。
どっちも1日当たりサービス残業1時間です。
一般的にと言うか労働基準法的には1日の労働時間は8時間です。
また、仮に週休2日制だと1週間の勤務日数は5日間。
1カ月はおよそ4週間なので、多少の前後はあるでしょうが1か月の勤務日数は20日くらいと考えられます。
1年は12カ月なので、
8時間×20日×12カ月=1920時間
私達が1日1時間サービス残業をすると、1年当たり1920時間無給で働いているわけですね。
1日1時間残業する生活を8年間続けると、プラス1年分ただ働きしたことと同じ計算になります。
早めに出社するのもサービス残業だよ?
「5分前行動を心がける」私達は子供の頃のそう教わりましたね。
けれど、労働基準法的には、例えば制服に着替える時間、オフィスを掃除する時間、こういった仕事に直接は関わらない準備時間も労働時間です。
パソコンの電源を付けたり書類に目を通したり。
毎日出社時間より10分早く仕事を始めて、片付けなども含めて終業時間より10分越えて仕事をしていたとしましょう。
つまりサービス残業1日当たり20分。
先ほどのように計算すると、
1日に労働時間は480分なので、
「10分早く来て10分過ぎて帰る」生活でもおよそ1カ月間働くと約1日分タダ働きした計算になります。
毎月1日分、休日出勤していると考えるとちょっと虚しくもあります。
まとめ
意外と私達はタダ働きしていることがわかりますね。
細かすぎる?
そうかもしれませんね。
けれど、
終業しても仕事をする責任感のある人や、余裕を持って早めに出社する真面目な人達に、会社は払うべき報酬を払わず働いてもらっているわけですね。
そう考えると、なんとも社会は雇う側にとって都合が良く、雇われる側の良心は報われていないですね。
人生の長さは時間で決まっていて、時間は一度過ぎると取り戻せないものです。
だからその人の時間というのはその人の人生において非常にかけがえのないものです。
その人生の時間を、個人の時間を、社会が大切にしてくれているのかなと考えるといささか疑問が残る今日この頃です。