仕事にせよプライベートにせよ、整理する物は多いです。
今日は整理術について考えます。
おそらく、最強の整理術は時系列による整理です。
早稲田大学教授の野口悠紀雄氏や、作家のケビン・クルーズ氏など各方面の著名人も同様の結論に達しています。
時系列での整理とは、文字通り「物」や「すること」を時系列で整理・管理することです。
時系列での整理の反対として、カテゴリーによる整理があります。
カテゴリーでの整理は一般的に広く普及しているので、まずはカテゴリー整理の難点を述べてから時系列整理に移ります。
カテゴリーによる整理とは
例えば書類なら「支払関係」「顧客情報」などファイルを作ったりといった感じ。
カテゴリー分けは一見すっきりしますが、致命的な欠点があります。
・どのカテゴリーにもまたぐ「微妙な事柄」が発生する
・いつ取り組むべきかわからないので忘れたりほったらかしになる。
先ほどの例で言うと、「顧客の支払名簿」は「支払関係」と「顧客情報」のどちらにファイリングしたらいいのでしょう?
このようにカテゴリーの整理は必ずいつか「これはどっち?」問題に直面します。
そして「あれはどっちに分類したっけ?」問題に発展するのです。
さらに、カテゴリー分けの場合たとえ整理したとしてもそこから「何をすればいいのか」が不明確です。
例えば家のポストに届いた郵便物をカテゴリー分けします。
「チラシ関係」「請求書関係」「手紙関係」etc
でもカテゴリーに分けても、どれがいつ必要なのかがわからない。
例えば、チラシの中にあったクーポン券とネットショッピングの振込用紙は今週中に必要かもしれません。
いつ何をやればいいかわからないので、管理しても自分の行動を促すきっかけにはならないのです。
ちなにみToDoリストを作っても一向にToDoが減らないのはそのためです。
補足記事:ToDoリストを改善する方法
以上のようなカテゴリー整理の欠点を解決するのが時系列による整理です。
例えば書類関係であれば時系列に1冊のファイルに納めていきます。
例えばチラシのクーポン券とネットショッピングの振込用紙はカテゴリーこそ違いますが、「○月○日に必要なもの」と時系列的には共通です。
時系列で整理することで、今日や今週に何をしないといけないか把握できます。
さらに時系列での整理のメリットは不要な物がどれなのかわかりやすいので捨てやすい。
捨てやすいので部屋が片付きます。
写真など思い出の類いを除いて、ほとんどの書類や情報は古くなるほど価値が下がっていきます。
時系列で整理すると、一番古い物ほど使わないものです。
つまりどれから捨てるかという判断がつきやすい。
情報も書類も放っておくとどんどん増えます。
いかに捨てるか。いかに捨てやすい整理をするかも整理術には重要で、時系列整理はこれに貢献します。
1つのファイルや箱に書類や物を時系列に片付けていく。
カテゴリーは気にせず、締切日や取り組みたい日を基準に物を整理していきます。
締切日や取り組みたい日が明確なので、時系列整理は「あとでやればいいや」や「うっかり忘れてた」が激減します。
家の書類やパソコンの中のファイルなど、いろんな整理に時系列整理をおすすめします。
その他の記事
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【参考文献】
野口悠紀雄『「超」整理法』中公新書、1993年
ケビン・クルーズ『1440分の使い方』パンローリング株式会社、2017年