「SSSS.GRIDMAN」の「新条アカネ」とは?
アレクシス・ケリヴと共に怪獣を生み出し、グリッドマン達を苦しめた新条アカネ。
けれど実際は単なる敵というわけではなく、
君を退屈から救いに来たんだ
「SSSS.GRIDMAN 第2話」(Abema TV)より引用
という歌詞にあるように、
「SSSS.GRIDMAN」は新条アカネを救う物語でもありました。
最終回である第12話では、アレクシスは無限の命を持つ(つまり不死身)ゆえに虚無感をつのらせ、その退屈さからアカネやツツジ台の世界の人々を利用したことが明かされます。
つまりアレクシスはある意味で「退屈」の化身だったわけです。
そう考えると、オープニングは
君(アカネ)を退屈(アレクシス)から救いに来たんだ
という伏線にもとれますね。
今日はそんな新条アカネの解説です。
「新条アカネ」の魅力の解説
昼ご飯を忘れた裕太に話しかけるアカネ。
「武士は食わねど高楊枝」を
「武士は食わねど高笑い」と言い間違えるあたり、アカネのどこか抜けている性格が垣間見えます。
このポーズとセリフは原作である「電光超人グリッドマン」のオマージュ。
内海から「才色兼備才貌両全の最強女子」と言われるように、クラスのアイドル的な存在のアカネ。
しかしその内面は孤独感を持ち、にぎやかな教室と陰になった廊下に一人たたずむ演出でオープニングでも表現されてます。
「SSSS.GRIDMAN 第5話」(Abema TV)より引用
ボイスドラマにてなみこやはっすからも男だったら付き合いたいと評されるアカネ。
容姿についてよく対比されるのが、アカネは六花よりも足が細く胸が大きい。
六花が上半身より下半身にボリュームを持たせてAライン的なプロポーションになるのに対し、アカネは上半身にボリュームを持たせてVライン的なシルエットになるようにデザインされています。
これによりキャラクターデザインのメリハリが出て、2人が並んでも差別化がよくされています。
また最終回も含めると、ツツジ台はアカネが作った仮想世界であり、そこで生活するアカネも本物(実写)のアカネが作った仮想的な存在であることがわかります。
アカネ自身が非の打ちどころのない外見に自身を設定したことも予想できますね。
才色兼備な印象を周囲から持たれているアカネですが、その私生活はなんともオタク気質。
普段、日をあまり浴びないことも本人は語っています。
「SSSS.GRIDMAN 第9話」(Abema TV)より引用
第9話の夢の中にて裕太にキスをせまりからかうアカネ。
裕太・内海・六花それぞれの夢の中のアカネは、人と距離を縮めようしながらも相手は離れていってしまう。
アカネの人間関係における不器用さがよくわかる回。
仮想世界や夢の中など自分の殻に閉じこもってしまおうとするアカネ。
裕太も夢から覚めることはアカネにとっても大切なことであることを度々口にしています。
たび重なる敗北で自暴自棄になったアカネ。
アカネいわく、「怪獣は人の心を読んだりしない」ので、心を持ったアンチと縁を切ります。
心のない怪獣を作ろうとしながら、その中でアンチを生み出したり、六花や人々とのつながりを求めるアカネ。
誰かを必要しているのにそれに自分で気づけていないアカネ。
そんなアカネを怪獣から救いだしたのはアンチ。
そして六花達の言葉かけにより、誰かを必要とすることや誰かを頼ることの大切さを教えられます。
そして自身の世界に戻るアカネ。
最終話のサブタイトルにふさわしいまさに「覚醒」ですね。
その他の記事