スマホやタブレット、パソコンなどのバッテリーはできれば長く使っていきたいものです。
バッテリーをできるだけ劣化させずに使うには、どうしたらいいのでしょう?
巷にはいろんな「バッテリーを長持ちさせる方法」が溢れていますが、実際のところどうなのでしょう?科学的根拠は?情報源は?
今日はスマホの電池を長持ちさせる方法を考えます。
1. バッテリーを長持ちさせる方法
バッテリーをできるだけ劣化させずに長持ちさせるには、どうしたらいいのでしょう?
バッテリーを長持ちさせる方法としては、
・残量を0%にしたり、100%の満充電は避ける。
・高温な場所での使用や保管は避ける。
・長期保存の場合は残量を50%前後にしてから、高温・多湿を避けて保存する。
といったことが考えられます。
以下、詳しいことや根拠を見ていきます。
2. スマホの電池はリチウムイオン電池
充電したらまた使える電池は充電池ですね。
で、充電池にはいろいろ種類があります。
調べてみると、最近のスマホやタブレットに使われている電池はリチウムイオン電池です。
つまり、「スマホの電池を長持ちさせる方法」を考えるには、「リチウムイオン電池の適切な使い方」を知ればいいわけです。
リチウムイオン電池は、他の充電池と比べて、
・メモリー効果がほぼない
・自己放電が少ない
という特徴があります。
メモリー効果とは、継ぎ足し充電をすることで電池全体の容量が減ってしまう現象。
自己放電とは、使ってないのに保存しているだけで自然と電池が減ってしまうこと。
要するに、
リチウムイオン電池は継ぎ足し充電をしても劣化が少なく、保存時は残量が良好に保たれるという性質があるわけです。
3. 何がリチウムイオン電池を劣化させるのか?
しかしながら、物には必ず寿命があります。
リチウムイオン電池も寿命があります。
時間が経てば寿命は短くなるでしょうし、「使う→充電する」をくり返せばやっぱり寿命は短くなります。
この、時間が経つ中で寿命が減るのが「保存劣化」、使う・充電する過程で寿命が短くなるのが「サイクル劣化」と言います。
ドコモの調査によると、
リチウムイオン電池は、「0%まで使いきる」とか「100%満タンに充電する」といった極端な使い方でサイクル劣化は加速します。
つまりほどほどに使ってほどほどに充電するのがいいわけです。
Appleのホームページによると、
バッテリーを長期保存する場合は50%程度の残量にしておくことが望ましいとのことです。
また、周囲の温度によってもリチウムイオン電池の寿命を短くしてしまう場合があります。
環境省の調査によると、
高温でのリチウムイオン電池の使用・保管は電池を劣化させ寿命を短くします。
つまり高温下での保管は望ましくないでしょう。
同様に、充電中は本体温度が上がるので、
充電しながらの使用も避けた方がいいです。
4. まとめ
以上のことからまとめです。
スマホやタブレット、パソコンの充電池は近年ではその多くがリチウムイオンバッテリーです。
リチウムイオンバッテリーは他の充電池と比較して、
・寿命が長い
・継ぎ足し充電ができる
・保存に強い
といった特徴があります。
一方で、高温での使用や保存、0%まで使いきったり100%までの満タン充電は少なからず劣化を招きます。
これらのことから、電池を長持ちさせるために日頃から気をつけることは、
・残量が0%や100%にならないようにほどほどの残量を保つ
・高温での保管や充電しながらの使用は避ける
・長期保存するときは残量を50%程度にしておく
といった感じです。
5. その他の記事
6. 参考資料
『Liイオン電池の寿命に影響を与える外部要因について』(環境省)2018年8月15日検索
『バッテリーの駆動時間と耐用年数を最大限に延ばす』(Apple)2018年8月15日検索
『移動端末用リチウムイオン電池の容量劣化特性』(NTT docomo)2018年8月15日検索
『スマホのバッテリー劣化に関する疑問』(だらりぃ~)2018年8月15日検索