七海と灰原の呪い「あとは頼みます」解説|呪術廻戦 第42話「理非」

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七海の死と虎杖への言葉

 あとは頼みます。

呪術廻戦 | 第2期 渋谷事変 第42話 理非(ABEMA)より引用

 ためらいながらも最後は虎杖に言葉を残した七海。

 1期の真人との戦闘では悔いはなく最期を覚悟した七海でしたが、2期にて葛藤を抱えながら死を迎えることとなります。

 迷いながらも結局虎杖に言葉を残すところが、普段はクールでありながら中身は優しく良い意味で「甘い」七海らしい最期だと思います。



解説

七海のやりがい

 灰原……
 私は結局、何がしたかったんだろうな……
 逃げて…… 
 逃げたくせに、やりがいなんて曖昧な理由で戻ってきて。

呪術廻戦 | 第2期 渋谷事変 第42話 理非(ABEMA)より引用

 1期および懐玉・玉折編を踏まえると重い七海の言葉。
 やはり七海にとって灰原の存在と死はとても大きかったのだと思います。

 灰原の死は、七海に「呪術師への未練」や「生き方の迷い」をもたらしていたのかもしれません。

 もちろん七海は人を救い人に感謝されることにやりがいを感じていたのでしょうが、その結果としてこうした死を迎えます。

 快楽のまま生きる真人に背後を取られながら、生き方という非常に難しい問題について考える七海。


灰原との対話と葛藤

 ダメだ……
 それは違う。

 ダメだ、灰原。

 言ってはいけない。
 それは、彼にとって呪いになる。

 ダメだ。
 ダメ……

呪術廻戦 | 第2期 渋谷事変 第42話 理非(ABEMA)より引用

 まさに道半ばで命を落とすことになり、最後に虎杖に言葉を残したくなる七海。

 しかし、死に際の言葉は虎杖にとって呪いになることもわかっています。

 死に際に自分が放った言葉は虎杖の心に残り、責任を感じ、虎杖を縛ることになります。
 たとえばそれは虎杖がいつか呪術師を辞めたいと思ったときに、足かせとなるかもしれません。
 たとえばそれは虎杖にとって過度のプレッシャーとなり心を壊すかもしれません。

 虎杖の自由を奪い選択肢を奪うことに思いとどまる七海。

 自分の中の灰原と対話し続けます。


虎杖への言葉

 虎杖君……

 あとは頼みます。

呪術廻戦 | 第2期 渋谷事変 第42話 理非(ABEMA)より引用

 言葉を残すべきではないとする理性的な七海。
 それでも言葉を残したいと思う七海の気持ちを具現化したような灰原。

 灰原が虎杖を指差します。
 いい意味で物事を深く考えず、まっすぐな性格であった灰原。

 もし灰原がこの場にいたら、「言葉を残したっていい」と自分を許してくれるだろう。
 七海はそのように感じたのではないでしょうか。

 自分が信頼している後輩(虎杖)へ、呪術師として生きた自分の本心を包み隠さず伝える七海。

 こうして虎杖は七海の遺言というまさに呪いを受けることになります。

 しかし、結果として七海の「あとは頼みます」は虎杖の迷いをなくしてくれたのではないかと思います。

 宿儺の暴走で精神状態が追い詰められていた虎杖ですが、七海の言葉はそのような迷いを断ち切ることに貢献したのではないかと思います。



本編の解説

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参考資料

 
 

 
 

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