人とコミュニケーションをとるときに、「この人はこういう人だな」とおおよそ見当がつくと接しやすい。
「人を型にはめたって、きれいに当てはまるわけじゃない」ってことは百も承知で、でもその人の型がある程度わかると逆鱗に触れたり地雷を踏むリスクって減りますよね。あと、「こうしたら喜ばれるかな」みたいなことも予想がついて好かれやすくなりそう。
ってことで、人間を大きくざっくり分類するとどんな感じなのだろうという問題提起に至るわけです。
1. シュプランガーの分類
人間の性格分類はいろいろありますが、その中の1つに心理学者のエドゥアルト・シュプランガー氏の6分類があります。
人間は理論型・経済型・審美型・宗教型・権力型・社会型の6つに分類されるというもの。
2. 6つの型の特徴
理論型
理論型は知性的・論理的なものを重要視するタイプの人。
「何が正しいのか」「何が合理的か」に重きを置く人です。
経済型
経済型が重きを置くのは要するにお金。
「お金が増えるか減るか」「お金を稼ぐか否か」といったお金に関することが意思決定に影響する。
審美型
審美型は要するに芸術性を重んじる。
「美しいか」「創造的か」といったことで行動をするタイプ。
宗教型
抽象的なものに価値を見出す傾向は審美型と類似しますが、宗教型は神様とか神秘的なものに心惹かれるタイプ。
日本は特定の宗教を強く信仰することは少ないですが、いずれにせよ「神様」とか「運命」とか「オーラ」とかそういった人智越えてる系の価値観ですね。
権力型
平たく言うと他人を支配したい人。
社会型
周りとの調和を重視する人。平和主義、「みんな幸せになればいい」と思ってる人。
3. 要約して4つに分類
で、「6つもあると多くて覚えられないなあ」と思ってしまう今日この頃。
そんな人のために心理学者のゆうきゆう氏が上記6つの型を要約して4つのパターンにまとめてくれています。
その4つのパターンとは知・力・美・愛。
知(理論型)は何が合理的かを重視する人。
力(経済型、権力型)は権力や名誉を重視する人。
美(審美型)は創造性や美しさを重視する人。
愛(宗教型、社会型)は協調性や全体の調和を純粋に願う人。
4. まとめ
そんな感じで、目の前の人が「理屈」か「名誉」か「芸術性」か「調和」どれを重視する人か考えると人柄をイメージしやすいかもしれません。
もちろんそれぞれが混ざり合っている人が大半でしょうが、強いてあげればどれが割合大きいかと考えるとおもしろいかも。
ゆうきゆう氏によると、「願いが1つだけ叶うとしたらなにがいい?」といったような相手の価値観が出てきそうな質問をすると型をつかみやすいとのこと。
やってみようかなあ・・・
5. その他の記事
6. 参考資料
ゆうきゆう『相手の心を絶対に離さない心理術』海竜社、2007年