好感度を上げる方法 ~フランクリン効果とは?~

人間関係を上手くやっていく上でコミュニケーションスキルは重要です。
人に好かれるのは誰しも嬉しいものです。

相手に自分を好ましく思ってもらえる、
つまり自分の好感度を上げる方法について考えます。


フランクリン効果


18世紀の政治家、ベンジャミン・フランクリンからこの名前がきています。

フランクリンはある気難しい政治家に協力してほしいことがありました。
なんとか相手と仲良くなりたい。
そんな中、相手の政治家は読書家であり、ある希少な本を持っていることを耳にします。

フランクリンはその政治家に本を貸してもらえないかお願いをしたそうです。

本を借りることができたフランクリン。
すると不思議なことに後日その政治家と会ったときは相手のほうからフランクリンに親切に話しかけてくれたそうです。

なぜでしょう?
人は自分の行動に整合性を無意識に求めます。

「仲が良い」から「物の貸し借りをする」が、
「物の貸し借りをする」→「相手と自分は仲が良いはず」と無意識に考えてしまうのです。

人は相手に親切にすると相手を好きになるものです。


短所は先に話して、長所は後に話す


裁判では自分の論旨の弱い部分を先に述べておいてから強い論旨を述べた方が勝訴する確率が高いそうです。

何かを話すなら、
マイナスな話題を先に話してプラスの話題を話す方が
その逆パターンより良い印象を持たれます。

デューク大学の心理学者、エドワード・ジョーンズとエリック・ゴードンが1970年代に実験を行いました。

話す内容自体はまったく一緒で、
自分の失敗談を先に話すパターンと後に話すパターンで人が受ける印象は変わるのかという実験です。

実験の結果、失敗談を最初に話した方が相手に良い印象を持たれました。

マイナスな話題を最後に話すと、マイナスな印象が残ってしまいます。
マイナスな話題は先に話してしまいましょう。

逆に、プラスの話題を先に話すと自慢げに聞こえて印象が下がります。
プラスの話題は後半に話しましょう。


好感度の上げ方


就職面接などでは何が決めてで採用に至るでしょう?
スキル、学歴、容姿 etc・・・

いろいろな要因が考えられますが、
ワシントン大学のチャド・ヒギンズとフロリダ大学のティモシー・ジャッジが2004年に行った調査では最も面接の成功に関係している要因は好感度でした。

好感度を上げることが資格をとって良い履歴書を作るより効果的です。

では好感度はどうやったら上がるのでしょう?
具体的には、

・仕事とは無関係だけれど、自分と面接官が互いに興味を持っていることで盛り上がる。
・笑顔でいる。相手と目を合わせる。
・会社を褒める。

これらを積極的に繰り返すことが好感度を上げることに役立つようです。






【参考文献】
リチャード・ワイズマン『その科学が成功を決める』文春文庫、2012年

テキストのコピーはできません。