アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」の解説です。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
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第4話「錬金術師の苦悩」レビュー
アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」の第4話はタッカーとニーナの話になります。
キメラにされたニーナの話は、「鋼の錬金術師」屈指の悲しい話と言えるでしょう。
個人的には、エドが自分達もちっぽけな人間なんだと打ちひしがれるシーンが印象的です。
タッカーが、可能性を試したという点でエルリック兄弟も自分も同じだと皮肉を言うシーンも一理あると思っていて、絶対的な悪はなくて誰しもが一人の人間でありちっぽけな存在なんだというのは教訓だなぁと思います。
全体のあらすじ
ロイより「綴命の錬金術師」ショウ・タッカーを紹介されたエドとアル。タッカーは2年前、人語を解する合成獣(キメラ)の錬成に成功した生体錬成の権威であった。タッカー宅で資料を探す間、その娘・ニーナと親しくなるエド達。一方、年に一度行われる国家錬金術師の「査定」日を前に、タッカーは焦りを募らせていた。
各シーンの伏線などの解説
グラン准将VSスカー
「綴命の錬金術師」ショウ・タッカー
人の手の内を見たいというなら、
君の手の内も明かしてもらわないとね。
それが錬金術師というものだろ?「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode4」(Abema TV)より引用
巷では生体錬成の権威といわれるほどのタッカー。
(後にその権威は実力に伴っていないと判明するものの)、エド達に対しても科学者・探究者としてのシリアスな言動が見られます。
キメラにされたニーナ
君のような勘のいいガキは嫌いだよ
エドとタッカーの口論
打ちひしがれるエド
タッカーとニーナとスカー
理解が得られないことを理解できないタッカー。
そして皮肉にも、固執した国家錬金術師の称号が理由となりスカーに命を狙われます。
お父さん、お父さん、お父さん……
「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode4」(Abema TV)より引用
スカーにタッカーが殺され、それを目の当たりにし涙を流す、キメラとなったニーナとアレキサンダー。
状況を察したスカーはニーナ達の命も奪います。
他者の命を奪うスカーの行動は許されるものではありませんが、今後のニーナの境遇(おそらく拘束され研究対象)を考えれば、綺麗事ではない精一杯の配慮であるとも言えます。
おわりに
アニメ1期は原作と異なるオリジナル展開のため、タッカーは自身もキメラになって生き長らえます。
自身もキメラになり、娘の影を追いながらキメラを使った人体練成を実験し続けるという1期の展開はなかなかの鬱展開です。
一方、今回の2期のタッカーは早々にスカーの手によって命を落とします。
そういう意味では1期より2期の方がさっぱりとした構成。
いずれにせよ、ニーナの純粋な笑顔と境遇が辛い1話となっています。
前後のあらすじ