アニメ「鋼の錬金術師」について一部ネタバレも含みますのでご了承ください。
リザの1期と2期の違い
リザは物語上での立ち位置は1期と2期でおおむね同じであるものの、「焔の錬金術」の刺青について1期では触れられません。
また1期ではマスタングの結末が異なる点も影響し、リザも結末はビターエンド(苦い結末)と言えます。
原作準拠の2期では安定した出番とハッピーエンドの結末を迎えますが、ハヤテ号との出会いが端折られリザのパーソナルな部分の描写が不足している印象を受けます。
解説
「焔の錬金術」の刺青
原作では焔の錬金術を教えたマスタングの師匠はリザの父となっています。
そしてリザの父は完成した焔の錬金術を娘であるリザの背中に刺青として残します。
その後、悪用を恐れたリザは背中の刺青をマスタングに焼いてもらい解読不可能にします。
1期ではこういったマスタングとリザのやりとりが描かれていません。
ハヤテ号との出会い
一方で、ブラックハヤテ号との出会いは1期では描かれるものの2期では端折られてしまっています。
引き取り手のいない子犬を引き取るリザの優しさや、その犬に「ブラックハヤテ号」と名付けるネーミングセンス、躾のために犬に銃を向けるという冗談なのか本気なのかわからない真面目さ。
ブラックハヤテ号とリザの出会いは物語の本筋と直接は関係ないものの、リザのボケ回でもありリザの内面の描写には重要な回であると思います。
特に「ハヤテ号」という変わったネーミングは、前情報がない2期では違和感があります。
結末の違い
1期でブラッドレイ暗殺に急いだマスタングは、(続編の映画を含めると)左遷され大総統を目指すことがほぼ不可能な状態となってしまいます。
このため1期のリザはマスタングと固い信念を共有しながらもその目標を達成できない宙ぶらりんの状態となってしまいます。
一方2期ではマスタングのクーデターは成功するため、マスタングと共にイシュヴァールの問題に尽力し、自身の信念を貫ける場を獲得していきます。
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参考資料
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST STORY』(TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト)2021年7月25日検索