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伏線回収と結末がきれいなアニメ・漫画
きれいにまとまっている作品は見ていて・読んでいて「すごいなあ」と思いますよね。
1話から構成されたストーリーが最終話できれにまとまると、見ている側もなんだか興奮します。
伏線がきれいに回収されたり、ストーリーに一貫性があったり、ラストがきれいにまとまっているおすすめアニメや漫画を紹介します。
ネタバレも含むのでご了承ください。
伏線やラストが面白いおすすめアニメ&漫画のネタバレ集
「涼宮ハルヒの憂鬱」「涼宮ハルヒの消失」
アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」とその完結にあたる映画「涼宮ハルヒの消失」。
主人公「キョン」がタイムスリップしてハルヒに会った際、何気なく「ジョンスミス」という偽名を使います。
この偽名が後にキョンがパラレルワールドから脱出する際の鍵になります。
また、アニメでは感情表出が乏しいながらも次第に打ち解けていく長門。
そんな長門の「人間らしさ」が引き金となって映画につながります。
「烈火の炎」
王道バトル漫画。
体から炎を出せる「炎術師」の素質を持つ主人公「烈火」。
そんな烈火が恋するクラスメイトの「柳」。
炎術師はそれぞれ炎の「型」を持つのですが、炎術師として異端である烈火に炎の型はありません。
戦いの中、柳は命を落とします。
烈火は自分の中に宿った歴代の炎術師の魂を総動員し不死鳥の炎の型を呼び出します。
不死鳥の炎の型は死者の魂を炎の化身に変える性質を持ちます。
烈火は柳を炎に変えます。
愛する人の魂が、「烈火の炎」となります。
タイトルの回収が最終巻でなされる、非常にきれいなまとまりのある作品。
「うえきの法則」
こちらも能力系王道バトル漫画。
次世代の神様を決める戦いに巻き込まれる中学生達。
中学生達には戦うためのそれぞれ固有の能力を与えられます。
そして戦いに勝った者は、自分の好きな才能を手にすることができる「空白の才」を手に入れることができます。
主人公の「うえき」は「ゴミを木に変える力」という最弱に近い力で戦います。
しかし他の能力と異なり「ゴミを木に変える力」は「木がゴミになったときに再び木に変える」という唯一「力が循環する能力」でした。
この「循環する能力」を駆使して終盤は戦います。
そして戦いに勝利したうえきは、自分のために犠牲となった恩師に再会するため、「空白の才」を「再会の才(再び会いたい人と会うことができる才能)」とします。
漫画の巻数の数字が、リサイクルマークのような矢印で囲まれていて、そのロゴがうえきの能力の本質を表わす伏線となっています。
「映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ」
クレヨンしんちゃんの映画は「感動する作品」「笑っちゃう作品」など作品によって方向性というか印象がずいぶん異なりますが、
伏線回収とまとまりの良さという観点では「夕陽のカスカベボーイズ」が1番だと思います。
映画の中の、時間が止まった「永遠の西部劇の世界」に閉じ込められたカスカベ防衛隊と野原一家。
なぜ時間が止まっているのか?
元の世界にはどうやったら帰ることができるのか?
その方法は、「この映画を終わらせること」。
この映画は西部劇の映画であり、悪役を倒すヒーローの存在を待っている。
そう野原一家が気づいた瞬間に、登りっぱなしだった太陽が少しずつ動き始め、時が動き出すシーンは興奮します(笑)
他にも3つの扉に封じ込められたものはなんなのかなど、伏線や構成がしっかりした見ていて面白い作品です。
「Go!プリンセスプリキュア」
プリキュアシリーズから1つノミネート。
シリーズの中でも構成がしっかりしていて、
大人の鑑賞にも耐えうるクオリティーである「Go!プリンセスプリキュア」。
シリーズで共通した傾向として、
プリキュアのオープニングは敵が登場し、本編でその敵が倒されると、オープニングのシーンも新たな敵のシーンに差し替えられることが多いです。
しかし、プリンセスプリキュアの敵である「クローズ」は倒されたあともずっとオープニングに一貫して登場します。
クローズは初回から登場し、初見では「噛ませ犬」的なポジションなのですが、プリキュア達が強くなるのと同様に、クローズも倒されても何度も復活し強くなり、最終話ではラスボスの地位にまで上り詰めます。
プリキュアだけでなく、その友人や敵キャラなどプリキュア以外のキャラクターも丁寧に掘り下げているのがプリンセスプリキュアの特徴です。
「ソウルイーター(アニメ)」
ソウルイーターは漫画とアニメでは展開が異なります。
アニメはオリジナル展開。
ソウルイーターは作品としては原作である漫画が面白いしおすすめです。
一方で、
「まとまりの良さ」と「みんながハッピーエンド」を両立しているのはアニメの方かなと思います。
魔女を倒すための鎌職人であるマカと、生まれ持って武器に変身する体質を持つソウル。
最終局面、狂気と恐怖の化身である阿修羅と戦うマカ。
武器の血を受け継いでいながらそれまで職人として戦っていたマカですが、極限の状態で自分が武器になって戦います。
マカは職人と武器の間に生まれた子供なのですが、それが伏線になっているわけです。
また、誰の心にもある「恐怖心」の化身である阿修羅を倒したのは、同様に誰の心にもあるマカの「勇気」でした。
マカは作中においてどちらかというと戦力的には微妙なポジション。
そのマカが主人公としてラスボスを倒す方法が、「恐怖」と対極にある「勇気」だった点が、安易な戦闘力のインフレを起こさずきれいにまとまっているなあと思います。
「鋼の錬金術師(アニメ1期)」「シャンバラを征く者」
「鋼の錬金術師」は漫画が原作の作品です。
アニメは1期と2期がありますが、ストーリー的には続いておらず別物の作品になります。
1期はアニメオリジナルストーリー。
2期は漫画に忠実に沿ったストーリー。
どちらもクオリティが高くおすすめです。
しかしながら、ハッピーエンドではないダークファンタジーを許容できるなら、ハガレンは1期がおすすめです。
アニメオリジナルでありながら世界観があり、作品として非常に完成しています。
錬金術が発展した世界。
主人公のエドと弟のアルはその錬金術をもってしても不可能とされる人体錬成(人間を作ること)を試み、失敗し自身の体を失います。
二人は体を取り戻すため、錬金術の増幅器である幻の「賢者の石」を求めて旅立ちます。
最も特筆すべき点は、
エド達が戦う敵は人々が人体錬成を失敗することで生まれるホムンクルスであるという点です。
人間が命を作るという過程で自分の体を失ったり敵対する存在が生まれる。
この皮肉な演出が深いというか哲学的です。
ハガレン1期は映画「シャンバラを征く者」で完結します。
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