容姿がいい人はなんとなく人生得している印象を受けます。
でも実際のところはどうなのでしょう?
見た目が人生にどのように影響するかはけっこう真面目に研究されています。
見た目と人生の関係について見ていきましょう。
容姿の良し悪しというものは、テストの点数と違って測りにくいものです。
ゆえに容姿の研究においてはこの容姿をどう評価するかという方法が重要です。
容姿の研究で最も使われる尺度は以下のような5段階評価です。
同じ年齢・性別の中で【下】
同じ年齢・性別の中で【中の下】
同じ年齢・性別の中で【中】
同じ年齢・性別の中で【中の上】
同じ年齢・性別の中で【上】
同じ性別・年齢で考えるというのがポイントです。
20歳の女性と40歳の男性、どちらの容姿が優れているかは比較が難しいからです。
先述した5段階評価にて、1970年代に海外で行われた研究があります。
その結果、容姿に関するいくつかの傾向がわかりました。
1.男女ともに、【下】より【上】に該当する人間の方が多い。
2.男性の方が【中】に該当する人が多い。
3.女性のほうが【下】や【上】に該当する人が多い。
つまり、すごくおおざっぱに言うと、
男性は並みの外見が多い。女性は容姿の差が極端。
容姿が【下】の人が最も少ない。だいたいはみんな平均かそれ以上に該当している。
というのが容姿に対する基礎知識となります。
それでは本題。
容姿の違いで年収に違いはでるのでしょうか?
容姿が【中】の人の年収を基準にして考えてみます。
男性の場合、
【下】と【中の下】の人は【中】の人より年収が13%少ないです。
【上】と【中の上】の人は【中】の人より年収が4%多いです。
つまり【下】と【上】では17%も違うのですね。
女性の場合、
【下】と【中の下】の人は【中】の人より年収が4%少ないです。
【上】と【中の上】の人は【中】の人より年収が8%多いです。
ここでも男女間で違いがあるようですね。
容姿によって年収が左右される割合は男性のほうが大きいようです。
ただし気を付けないといけないのが、
男性より女性のほうが【上】や【下】に評価される人が多いです。
男性の方が【上】と評価された場合の年収は多いですが、
女性の方が【上】と評価される確率は高いです。
こちらの見解は少しデータ数が少ないので信憑性は微妙ですが、
不況のときほど容姿が年収に与える影響は大きいと言われています。
不況のときは求人も少ないので、容姿が優れている人から面接に受かりやすいからでしょうか・・・
まとめます。
人の容姿を5段階で評価した場合、割合は男女で異なります。
男性のほうが平均寄りになり、女性は両極端です。
容姿は収入に影響を与える要因になりえると考えられています。
調査によると、
男性の場合は【下】と【上】では収入に17%差があります。
女性の場合は【下】と【上】では収入に12%差があります。
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【参考文献】
ダニエル・S・ハマーメッシュ『美貌格差 生まれつき不平等の経済学』東洋経済新報社、2015年