受験勉強にせよダイエットにせよ、
私達は日々何かしら「達成したいこと」があって、でもそれがなかなかうまくいかず四苦八苦しているものです。
目標達成には何が必要でしょう?
目標達成に有効なプロセスについて研究したのがハーバード大学の心理学者リチャード・ワイズマンです。
ワイズマンは様々な国の人5千人を対象に、目標達成の方法について調査しました。
その人が目標を達成できたか。どんな方法をとったか。
調査の結果わかった目標達成のために有効と思われるプロセスを紹介します。
突然、大きな目標を達成することはできませんし、挫折しやすいでしょう。
達成することが容易な小さな目標を小刻みに設定したほうが、達成感も得やすいです。
最終目標までの過程で小さな目標を設けることが大切です。
小さな目標は、内容が具体的で回数や期間が決められているとより効果的です。
目標を人に話すと、失敗したときに恥をかきたくないと背中を押されるものです。
人は約束や目標を公表すると、それをより守ろうとする傾向が強くなります。
ある実験では、人は自分の考えを公表すると自分の考えの正当性をより主張する傾向があるそうです。
誰しも恥はかきたくないのです。
目標を達成するために物事に取り組む際、失敗したときと成功したときどちらを想像したほうがよいか。
目標達成した自分のプラスの面を考えることが目標達成には効果的です。
失敗したときのことばかり考えても仕方がないのです。
目標を達成することで、得られること、嬉しいこと、楽しいこと、誇らし自分。
プラスの面を想像しましょう。
小さな目標を立て、それが達成できたら、自分にご褒美をあげましょう。
そうやって目標達成の喜びを体に覚え込ませるのです。
小さな目標を達成した場合のご褒美も、しっかり計画の中に入れ込むことが大切です。
しかし一つ注意点が。
ご褒美は目標自体の妨げになるものはいけません。
ダイエットをしているのにご褒美が「焼き肉に行く」では本末転倒。
例えば「好きな服を1着買う」などベクトルが違うものをご褒美にしましょう。
自分が立てた目標、進行状況、達成できた小さな目標、そのとき得たご褒美、学んだこと。
目標達成のための取り組みについて簡単でいいので書きとめることは大切です。
記録の方法は手書きでもパソコンでもかまいません。
要は進行状況を把握し確認しながら日々の取り組みを行うことが大切なのです。
【参考文献】
リチャード・ワイズマン『その科学が成功を決める』文春文庫、2012年