給与明細の項目の見方



給与明細が読めると便利

社会人になるとお給料と共にもらうことになる給与明細。

もらった最初のうちは手取りの金額ばかりに目が行きがちですが、それ以外にもいろいろな項目が書いてある給与明細。

給与明細を読めるようになることは、ブラック企業を見抜く力にもなります。

給与明細に書かれている主な項目を見てみましょう。

給与明細の項目と意味

もらえるお金

本俸

手当などを含まない、最も基本となるお金です。
似た言葉で基本給がありますが、ほぼ一緒の意味と考えていいでしょう。

本俸はボーナスや退職金に影響します。
例えばボーナスは「給料2カ月分」としたら、この2カ月は本俸で計算されます。

ですので、
A)本俸:15万 手当:5万
B)本俸:19万 手当:1万
なら総額は一緒でも(B)のほうがいいです。


調整給

その名の通り、調整として出される給与です。
その人の能力や会社の状況により支給されます。
これらの基準は会社独自のものとなります。

調整給があるかないか、いくらなのかは会社によって異なります。
また増えたり減ったりも充分あり得ます。

調整給は会社側にとっては都合が良く、労働者側にとってはあてにならない給与とも言えます。


扶養手当

家族を養っている人に出る手当です。
子供や専業主婦(主夫)のいる人に支給されます。

専業でなくても、一定額未満であればパートなどで働いていてもOKです。


住宅手当

住居に関する手当です。
賃貸住宅の家賃に対して手当が出ます。

持ち家や実家の場合、住宅手当は出ない会社が多いです。

住宅手当は法律できっちり既定されているわけではありません。
出すか出さないか、いくら出すかは会社の任意です。
1~2万円前後が相場ではあります。


通勤手当

通勤手当も住宅手当と同様に、金額は会社によってまちまちです。
自宅と会社の距離によって金額は変わってくるでしょう。


その他の手当

その他、職種によって残業代や夜勤手当、資格手当などがある会社もあるでしょう。

引かれるお金

健康保険

今までは手当などもらえるお金でした。
ここからは、控除、つまり引かれるお金です。

健康保険は医療費に関わるものです。

私達は日頃、病院に行けば3割負担で医療を受けられます。
そのために保険証を持っているわけですが、この保険証は会社から渡されますね。

健康保険は医療を3割負担で受けるための費用です。

会社員の場合、健康保険は本来払うべき金額の半分が引かれ、残りの半分は会社が負担してくれています。


厚生年金保険

年金に関する控除ですね。
給与から引かれる項目の中では一番金額が大きいかもしれません。

年金は「老後にもらえるお金」と捉えがちですが、他にももらえるパターンがいろいろあります。

障害を負ったときの障害者年金。パートナーを亡くしたときの遺族年金などです。


雇用保険

雇用保険は失業したときなどの備えとなる保険です。


所得税

所得税とはその名の通り所得にかかる税金です。

所得税は、所得額に応じて税金の割合も変わる累進課税です。

年収が700万円未満なら、だいたい税金は多くても20%くらいです。


住民税

都道府県や市町村に対して払う税金です。

税額は前年の所得を参考にします。
そのため社会人1年目は住民税がかかりません。前年の所得がないからです。

よくある話で、
社会人2年目は昇給はするものの住民税が引かれるので思ったより手取りが増えないと感じることが多いです。

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