アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」の解説です。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
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第12話「一は全、全は一」
アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」の第12話「一は全、全は一」。
エルリック兄弟が人体練成後に初めてイズミと再会し、錬金術の修行時代の回想が入る回です。
厳しい師匠というイズミのキャラはアニメの1期と2期共通ですが、
今回のイズミ、つまり2期のイズミの方がエルリック兄弟を包み込む優しさの描写がより多い気がします。
全体のあらすじ
ダブリスに到着したエドとアルは師匠・イズミとの久方ぶりの再会を果たす。邂逅の余韻覚めやらぬ中、エドはイズミより父・ホーエンハイムの消息を伝え聞くことに。その晩、イズミと初めて出会った時の事を思い出すエド。母の死からまもなく、錬金術の腕を磨くためイズミに無理やり弟子入り志願したエドとアルだったが、2人を待っていたのはなんと無人島での一ヶ月サバイバル生活だった。イズミは言う「“一は全、全は一”、その答えを見つけなさい」。果たして2人の修行の行く末は?
各シーンの伏線などの解説
「イズミ・カーティス」登場
腕の立つ錬金術師であり主婦である「イズミ・カーティス」登場。
錬金術師としては人体練成を試みることができるほどの腕前。
エド達同様に、「人柱候補」の一人としてホムンクルス達にマークされています。
エドの父への印象
険しい顔をする父と、涙を浮かべる母。
幼い頃のエドにとって、父であるホーエンハイムは「子供に冷たく、母親を泣かせる存在」として写っていたことがわかります。
しかしながらこれはエドの主観であり、
別れ際にホーエンハイムが険しい顔つきだったのは、大好きな妻と子との別れに決意が揺らぎ泣きそうになり、表情に力を込めていたからです。
エドのホーエンハイムへの印象は視聴者のミスリードも誘う伏線と言えます。
ラッシュバレーでの経験を話すエルリック兄弟
アル「家族が協力して、母親も命を懸けて、みんなに祝福されて人間は生まれてくるんですね」
イズミ「そうだよ。
お前達もそうやって生を受けた。
自分の命に誇りを持ちなさい」「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode12」(Abema TV)より引用
食卓にてラッシュバレーの経験を話すアル。
子を亡くしたイズミにとって、命の話は心の傷をえぐる話題と言えます。
イズミを心配する夫のシグの目配りが細かい丁寧なシーンです。
イズミとの出会いと修行時代
手合わせ練成で気づくイズミ
人体練成を経験した者、真理の扉を見た者ができる手合わせ練成。
逆に言うと、知ってる人から見れば手合わせ練成ができるということはその者は人体練成を行ったと予想が立ちます。
イズミの人体練成
不妊の傾向があったイズミ達。
やっと授かった子供も病気で命を落とします。
イズミは人体練成を試み、代償として体内の臓器を部分的に持って行かれます。
この代償がきっかけでイズミは二度と子供を産めない身体になってしまいました。
また、イズミが度々吐血するのはあちこちなくなった臓器のせいで体調が不安定だからです。
ちなみにアニメオリジナル展開である1期ではこの不安定な臓器のせいでイズミは最終的に命を落とし短命な人生で終わります。
一方、原作に忠実なこの2期では、後日ホーエンハイムにより体内の血液循環を改善してもらい、臓器は元には戻ってませんが吐血をしない体調までは改善します。
エドとアルを抱きしめるイズミ
前後のあらすじ