アニメ映画「言の葉の庭」レビューです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
「言の葉の庭」レビュー(批判編)
新海誠監督のアニメーション映画「言の葉の庭」。
個人的には、
「言の葉の庭」という作品は好きなんですが「言の葉の庭」の登場人物達は好きになれない。
というのが「言の葉の庭」の感想だったりします。
登場人物達が、ちょっと言動が軽率というか思慮に欠けるといか未熟だなあ、という感じがして。
「言の葉の庭」とは?(あらすじ)
高校生活よりも靴職人になることに夢中のタカオ。
彼は雨の日の朝の授業はサボって庭園で靴の勉強をするという自分ルールを課していた。
そんなある日、庭園で昼間からビールを飲む女性ユキノと出会う。
タカオとユキノは何度か会ううちに打ち解けていくが、
実はユキノはタカオの学校の教師で、生徒とのトラブルから学校に来れなくなっていた。
といった感じのお話。
具体的な解説
以下、登場人物達のツッコミどころを。
ユキノと元カレ
パッと観るとユキノは、
「性格の悪い生徒にいじめられ、自分は悪くないのに学校に行けないほど精神的なダメージを負い、唯一心の支えになってくれたタカオとも生徒と教師という関係から自ら距離をとらないといけなかった」
という悲劇のヒロインって感じですよね。
全体的に思慮深くて年齢よりも大人びて、達観した印象って感じですが、
いや、そんなことないでしょ。と。
まず、新しい彼女がいる元カレに電話するなよ。と。
ユキノは同じ学校の教師と以前付き合っていたわけです。で、今は別れたわけです。
職場恋愛って別れたとき気まずくなるリスク高いのに、付き合って別れてってやっぱ考え方若いなあ。
まあ、そこまでは許容範囲、どこの誰を好きになるかは個人の自由ですもんね。
でも、いや、もう元カレには新しい彼女(奥さん?)いるから。
ダラダラと頼ったらダメでしょ。
あと、元カレ側もいちいち電話受けるなよ。
今の彼女のこと考えてあげてよ。
このへんは「ユキノ実は不倫してた説」がファンの中で言われて、新海誠監督は否定してますがそれくらい話題になったシーン。
いずれにせよ、「ユキノはダメ人間」的な要素が意図的に描かれているわけです。
ユキノとタカオ
あと、タカオに告白させんなよ。そんで断んなよ。
2人で仲良く話して、距離縮まって、家に入れたらそりゃあ高校生のタカオは好きになるでしょ。
自分はそんなつもりありませんでした的な断り方がまあ、あざといですよね。
最後タカオは雨に濡れながらユキノの言動を批判しますが、あれってほんとそうなんですよね。
全部が全部とは言いませんが、
結局ユキノは自業自得な面で苦しんで、それ以上に周りをいちいち巻き込んでしまっているのかと。
タカオ
あと、タカオもタカオで落ち度あるからね。
ユキノのああいう感じにひっかかったたらだめよ。
まして、ユキノをいじめたとはいえ生徒のとこへ殴り込みに行ってはだめ。
これを機にもっと大人になれることを期待します。
それと、これが一番引っかかったのが、
タカオは靴職人になる夢を周りに言ってないですよね。
周りに反対したり馬鹿にされたりするからと。
でも、
靴職人くらい普通になれるんじゃね?
プロ野球選手とかミュージシャンとかならわかるよ。
周りから反対されそうだって。
でも、
靴職人って手に職持ったいい仕事じゃん。
別になっていいんじゃね?
みんなきっと応援してくれるよ。
このへんの、
「自分は他人に否定されるような夢を諦めずに追いかけているんだ」感がなんか中二病っぽくて、「ちょっとクールなタカオの印象」に水をさすんですよね。
まとめ
まあ、そんな感じで、いろいろ書きましたが、
「言の葉の庭」は好きですよ。