人はなぜ、孤独を感じるのか? 孤独から抜け出すには?

アフリカのことわざにこういうものがあります。
「急いで行きたければ、独りで行くといい。遠くまで行きたければ、一緒に行くことだ。」

言い得て妙ですね。
人生には時として、「一人で(自分で)やったほうが手っ取り早い」という物事が度々あるものです。
けれど、そういうことばかりしていると、いつしか「誰かがいないこと」に寂しさを感じるときがきます。

人と孤独の関係には万人が悩まされます。

今日は孤独について考えます。



人はなぜ孤独を感じるのか?

人はなぜ、孤独を感じるのでしょう?

幼い頃、誰しもが親の助けを借りながら成長していきます。生まれたばかりの赤ん坊にとって、親から離れ一人になることは命の危険につながります。

大人になっても私達は社会的な動物として助け合って生きていきます。

孤独にならず、誰かと歩むことは生きていく上で生物的に重要な戦略です。


孤独という痛み

生き物として、誰かと助け合うことは、自分が生き延びることにつながります。

私達は食べないと死んでしまうので空腹を感じます。
生き物は生きる上で必要な物が欠乏しないよう、本能で知らせてくれます。
孤独も私達に備わっている本能のシグナルです。

私達が拒絶や孤独を感じるときに活性化する脳の部位は、身体的な痛みに伴い活性化する脳の部位と類似しているそうです。

孤独は人間にとってある種の痛みなわけです。


孤独は遺伝なのか?

家族や友人の中にあっても、「私は独りだ」と感じる人がいます。
一方で、他者との交友関係がそれほど多くなくても、幸福を感じる人がいます。

孤独は外的な要因だけで決まるわけではないようですね。

孤独や幸福感といったものの感じ方は「遺伝」・「行動習慣」・「環境」が合わさって決まります。

遺伝とはまさしく生まれ持った物。
個人でどうこうはできません。

行動習慣とはどのように考えどのように行動するか。
ここは自分で変えることができそうですね。

環境とは自分が今置かれている環境です。
長期的には変えることができるかもしれませんが、今すぐには変化は難しそうですね。

遺伝・行動習慣・環境はそれぞれ50%・40%・10%の割合で影響します。
遺伝は生まれつき、行動習慣と環境は後天的な要因ですね。
人のもの感じ方は半分が遺伝。残り半分は生まれた後決まります。
そして全体の40%は自分で変えることができます。



自分自身が自分を認めること

環境は人が何かを感じる要因としては10%としか割合がありません。

「友人」や「恋人」がいることは悪いことではありませんが、
「友人や恋人がいる環境」が孤独を遠ざけることを約束してくれるわけではありません。

大切なのは自分自身が自分を認めることです。


孤独と思うかどうかで知能が変わる?

心理学者のロイ・バウマイスターらの実験で以下のようなものがあります。

被験者にそれらしい人格検査を受けてもらったあと、

「検査の結果、あなたは他者と実りある関係を築けるタイプです。
友情や結婚生活が幸せに続き、あなたを気にかけてくれる人が生涯にわたって周りにいることでしょう」
のように将来の幸せを言われたグループ

「検査の結果、あなたはおそらく孤独になるタイプです。友人がいたり結婚しても、いずれは疎遠になるでしょう」
将来の人間関係の不幸を言われたグループ

「検査の結果、あなたは事故に遭いやすいタイプです。今まではたまたま大丈夫だったかもしれませんが、いずれは大きな事故に遭い怪我をしたりそれが何度も続くでしょう」
将来の身体的不幸を言われたグループ

上記のような嘘の所見を言われました。

その後、知能検査を受けてもらうと最も成績が悪かったのは人間関係の不幸を言われたグループでした。

さらに細かくみると、
暗記課題は3グループとも大差がなくても、人間関係の不幸を言われたグループは論理的推論が必要な課題の成績が目立って悪かったです。

このように、実際に孤独であるか以上に、自分が孤独を感じるか否かが目の前の行動に影響を与えるようです。


まとめ

人にとって孤独を感じることはある意味本能です。
しかし、極端に孤独を感じることは自身のパフォーマンスにマイナスの影響を与えます。

実際に自分の置かれている環境がどうかより、自分の状況をどのように感じるかという感じ方が孤独には深く関わります。
人の感じ方は遺伝が5割、習慣が4割、環境が1割です。

自分は孤独だと悲観すれば、実際にパフォーマンスも下がります。
反対に、自分の良いところを見るだけで変化は起きます。
気の持ちようで、孤独は4割改善するということです。


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参考文献

ジョン・T・カシオポ、ウィリアム・パトリック『孤独の科学』河出書房新社、2011年

ソニア・リュボミアスキー『幸せがずっと続く12の行動習慣』日本実業出版社、2012年