カウボーイビバップ(Cowboy Bebop)についてです。
適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
Part2 フールズ・ゴールズ
盆栽は奥が深い。
ただカットすりゃいいってモンじゃない。
それぞれの盆栽にはひとつひとつ個性があり、そいつを活かしてやらないといけないのだ。
愚かな人間は、何でもかんでも同じように切り揃えようとする。
はみ出した部分をただカットカットカットするだけだ。
だがそのはみ出した部分こそが個性であり、オリジナリティなのだ。
そんな事もわからない人間は鋏を持つべきじゃない。
まったく、盆栽が気の毒だ。フェイ「闘いの基本を知ってる?」
ジェット(カウボーイビバップ よせあつめブルース)より引用
解説
登場人物達のセリフが、暗に規制の多いメディアに対する批判・風刺になっている「よせあつめブルース」。
その中で最もわかりやすいものの1つが「フールズ・ゴールズ」ではないでしょうか。
よせあつめブルースの第2パートにあたりジェットが語るフールズ・ゴールズ。
「盆栽」がアニメなどの「コンテンツ」を表しており、過剰な表現規制を批判しています。
実際カウボーイビバップは放送当時の時代背景もあり、戦闘シーンなどの表現が一部修正されています。
また全26話中、テレビで放送されたのは13話。
内1話はよせあつめブルースなので本編の12話分しかテレビでは放送されませんでした。
残りの放送されなかった14話においても、物語に結末であり核心である「ザ・リアル・フォークブルース」や、1話完結であるものの印象深い「道化師の鎮魂歌」などカウボーイビバップを語る上で欠かせない回が含まれます。
やはりジェットの言う通り、「何でもかんでも同じように切り揃えようとする」行為はコンテンツのおもしろさを時として損なうのかもしれません。
ちなみに近年はNetflix(ネットフリックス)などネット配信の影響で、話数だけでなく1話あたりの長さもバラバラなコンテンツも出てきています。
規制は依然として厳しいテレビですが、ネットの普及でコンテンツの多様性は変化している気もします。
補足記事