青ブタ「ラプラスの悪魔」の解説
アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」の第4~6話は、青ブタシリーズの1つである「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」を主としたストーリーです。
古賀の思春期症候群においてキーワードとなる「ラプラスの悪魔」。
「ラプラスの悪魔」とは、未来を予測できるくらい膨大な知識を持っている存在のことを指します。
古賀はループする毎日の中で自分の言動を微調整し、望ましい明日を迎えるようとしていました。
この「今」の言動で世界の「未来」を自分が予想する好ましいものにしようとする様子を双葉は「ラプラスの悪魔」と照らし合わせたわけです。
「ラプラスの悪魔」とは?
ガラスのコップが高さのあるテーブルから床に落ちたとき、コップが割れることは予測できます。
それは私達が物が落ちたときの様子やガラスの性質を知識として知っているからです。
さらに、コップがテーブルの上にあって、近くに何にでも手を出す赤ちゃんがいれば、私達はコップが床に落ちてしまう可能性を考えることができます。
私達は知識が増えることで、未来をより正確に予測できるようになります。
ならば、理屈としては、膨大な全ての知識を手に入れることができれば未来予知をできるのではないか。
そういった仮説を立てたのが数学者のピエール=シモン・ラプラスです。
「ラプラスの悪魔」とは、膨大な知識とそれを処理するすさまじい処理能力により、未来を予測できる存在のことです。
全てのことを予測できるわけですからまるで神様のようですね。ある意味で悪魔かもしれません。
そういった経緯で、これらは「ラプラスの悪魔」と呼ばれています。
「ラプラスの悪魔」と古賀朋絵の思春期症候群
今日の行動から未来を予測している様子はまるで「ラプラスの悪魔」のようであり、双葉はループする日々の原因となっている人物をラプラスの悪魔とします。
そんな解説を聞いた上で、咲太はラプラスの悪魔を探します。
古賀朋絵は思春期症候群により世界をループさせていました。
その背景は、人間関係を上手く築きながら日々を過ごしたいという古賀の人の目を気にする性格が災いしてのことでした。
毎日がループしていることを自覚していない人々は、当然ながら繰り返される日々を同じように過ごします。
そんな中、ループを自覚している者は、あえて昨日と別の行動をとり、明日が微妙に変わるように思考錯誤します。
自分にとって都合のよい明日が来るには、今日をどう振る舞えばいいか。
こういった古賀の思考錯誤が咲太に見つかり、結果としてラプラスの悪魔が古賀であることが判明します。
おわりに
私達は知識が増えることで、未来をより正確に予測できるようになる。
だから無限に膨大な知識とそれを処理できる能力があれば、未来を完璧に予測できる。
突拍子のない考えですが、理屈としては、筋が通っていそうな気もしますね。
しかしながら、現代の科学では「ラプラスの悪魔」は否定されています。
これには量子力学の台頭が大きく影響しています。
このあたりについては青ブタにおいても出てきた「シュレディンガーの猫」が大きく関わります。
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