アニメ「SSSS.DYNAZENON(ダイナゼノン)」についてのページです。
適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
蓬のインスタンス・ドミネーション
第8話にて冗談のつもりで怪獣を操るための「インスタンス・ドミネーション」をザイオーンにやってみた一同。
しかし蓬のみがバロックパールのイメージが頭に浮かび、また終盤では一瞬ザイオーンを止めるに至ります。
この第8話にて、「蓬に怪獣使いの素質がある」可能性が浮上します。
解説
蓬に怪獣使いの素質がある説
前作SSSS.GRIDMANにて登場人物達の目の色が伏線になっていた経緯から、同様に伏線があるのではと考えられるSSSS.DYNAZENON。
今作においても味方サイドは青や緑など青系の目をしている人物が多数の中で、蓬の目の色のみが異なります。
その目の色はどちらかというとシズムの色と似ています。
シズムは怪獣優勢思想の中でも怪獣の声が聞こえる特別な存在であることがうかがえます。
またオープニングにおいてもガウマ達一同は因縁の人物と対峙しながらメカを出すシーンであるのに対し、蓬のみ自身の手を見つめます。
このように味方サイドの中でもやや違った立ち位置がうかがえる蓬。
第8話の蓬のインスタンス・ドミネーションは、オープニングの演出や蓬の目の色の伏線をより意識させる内容となっています。
ザイオーンの名前が伏線になっている説
第8話の蓬の心的描写を、ザイオーンという怪獣の名前が伏線になっていると考えるとさらに深くおもしろいです。
怪獣にも心があるのではないかと思った蓬は、自身の手でザイオーンを葬ったことに対して葛藤します。
ザイオーンの名前の由来は心理学用語のザイオン効果(単純接触効果)であるという説が有力です。
ザイオン効果とは、そのものと関りを持つ時間が長いほど、愛着が湧き好意を抱きがちという人間の心理です。
ザイオーンを倒そうとしたガウマを、最初に止めたのは蓬でした。
以後も蓬は怪獣にも心があるのではと葛藤することになります。
そして、街を襲うザイオーンを目の前にしても蓬はダイナミックキャノンを撃つことに躊躇してしまいます。
また、ザイオーンの目(触覚?)は寄生虫であるロイコクロリディウムに酷似しています。
ロイコクロリディウムはカタツムリに寄生、芋虫の外観に擬態し鳥に捕食されやすいように働きかけます。
一旦捕獲されたり、ダイナミックキャノンで狙い撃ちされるなど今までの怪獣とは異なった展開であったザイオーン。
第8話の結末、つまり蓬が怪獣に対して情が移ってしまうという展開を「ザイオーン」という怪獣名で表現していたと考えると、深い構成と言えるのではないでしょうか。
そして第8話時点では曖昧だった蓬の怪獣使いの素質ですが、最終話にてさらに描写されます。
蓬の怪獣使いの素質
補足記事