前のページ
【目次】 [close]
ツヴァイフリューゲルとツヴァイラケーテの違い
ツヴァイフリューゲルとツヴァイラケーテは、作中で明確な違いは描写されておらず、走行性能自体は大きくは変わらない技なのではないかと考えられます。
以下でその理由を考察していきます。
解説
ベルクカイザーの必殺技
欧米のグランプリレースであるアトランティックカップを制したアイゼンヴォルフのマシンであるベルクマッセ。
そのベルクマッセからチームマシンの座を引き継いだのが高速マシンであるベルクカイザーです。
左右非対称のカウルが特徴的なベルクカイザー。
コックピット部分が右側のR型と、左側のL型が存在します。
このうちキット化されたのはR型で、ミハエルが使用している型になります。
ベルクカイザーはR・L型がぴったりと並んで走ることで空力特性が劇的に上がる仕様となっています。
コックピットが中心になるフォーメーションがツヴァイフリューゲル、外側になる場合がツヴァイラケーテと呼称されます。
フリューゲルとラケーテの違い
ベルクカイザーにR型とL型が存在するのはアニメオリジナルの設定です。
原作である漫画ではR型しか登場しません。
このためR型とL型を駆使した技であるツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテもアニメオリジナルの技と言えます。
こういった経緯から、ツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテの性能の判断材料はベルクカイザーが登場したアニメ後半(26話以降)のみということになります。
そしてアニメにおいてツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテのどちらが速い・どちらがリスキーであるといった明言はされておりません。
描写的にもどちらかが特別に速いといった扱いは受けておらず、同様の技のような描写がうかがえます。
ミハエルの助言
そんな中、比較的ベルクカイザーの考察の材料となるのが第47話、ファイナルステージ1日目です。
ミハエルはシュミットとエーリッヒに「ツヴァイラケーテは早めに使うんだよ」と助言します。
このシーンの背景としては、シュミットとエーリッヒはすでに一度ツヴァイフリューゲルを使っており、その後にアストロレンジャーズがサターンフォーメーションで追い上げてきたという状況です。
これらから、「ツヴァイラケーテはツヴァイフリューゲルよりマシン負担が高いが速い」という解釈がネット上で一部ありますが、個人的にはこの説は今一歩材料に欠けるのではと思います。
このシーンのミハエルはあくまでバックブレーダーに遅れをとらないよう技の出し惜しみをするなという意図だったのではと思います。
ツヴァイフリューゲルとツヴァイラケーテはどちらも同等のマシン負荷がかかり、どちらか一方を使えば次は他方を使うことになるというだけの話だったのではないでしょうか。
それに仮にツヴァイラケーテのほうがツヴァイフリューゲルより強力な技なら、もう少し明確な描写があってもいいのではないかと思います。
また後述するように、ツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテの性能に差をつけることはあまり合理的ではないと考えられます。
違いはないほうがいい
そもそもになりますが、ツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテの性能は同じであるほうが合理的だと思います。
なぜなら2つのマシンが並走する技であるツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテは、種明かししたあとは簡単に相手に妨害されてしまいます。
仮にどちらかがより速い技だった場合、そちらの技ばかりが妨害されてしまいます。
このように考えると、左右どちらをマークされてもいいようにツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテの性能を同等にしておく方が賢明と言えます。
性能は一緒だが原理は異なる
ツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテは性能は同じでむしろ同じにしておいたほうがいいと考えますが、その原理はもしかしたら異なるのかもしれません。
ツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテの(見た目ではなく)性能に触れた唯一の描写は、土屋博士によるダウンフォースの描写です。
これはツヴァイラケーテ初登場の第39話に言及されます。
ツヴァイフリューゲルではそういった言及はされず、ハマーDの分析で空気が包み込むような形状であることが判明します。
このことから、
ツヴァイフリューゲルが空力全体を向上、ツヴァイラケーテはダウンフォースに特化した強化、しかしトータルの性能はほぼ同等という状態なのではないかと考えます。
ツヴァイフリューゲルが「2つの翼」、ツヴァイラケーテが「2つのロケット」というネーミングも、それぞれの技のコンセプトを表していると思います。
違いはないが使い分けはある
以上のように性能の違いはないと思えるツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテですが、一方で技の使い分けはあるのではないかと考えます。
作中でアイゼンヴォルフは基本的にツヴァイフリューゲルを先に使おうとしています。
このことから、
性能に違いはないツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテですが、アイゼンヴォルフは基本的にツヴァイフリューゲルを前提とした作戦・フォーメーションを組んでいるのではないかと思います。
この理由については次のページで扱っていきます。
ツヴァイフリューゲル・ツヴァイラケーテを使い分ける理由
補足記事