セミホームメイドの法則とは行動心理学における人間の心理を表した法則です。
手軽にパンケーキを作る上で欠かせないホットケーキミックス。
海外で初めてホットケーキミックスを作った会社は「間違いなく売れるぞ」と興奮気味でした。
なんせ水を混ぜて焼くだけでおいしいパンケーキができあがるのですから。
ところがいざ販売してみるとまったく売れない。
なぜでしょう?
メーカーは主婦たちに実際に聞きこみ調査をしました。
すると主婦たちは、「さすがに子供のおやつをホットケーキミックスで作ったら手抜きに思われる」と答えたそうです。
考えたメーカーは新しいホットケーキミックスを発売します。
従来のが水を加えて焼くだけだったのに対し、
新しいホットケーキミックスは水と卵を混ぜる必要がありました。
この卵を加える手間が必要なホットケーキミックスは大ヒット!
卵を加えるという手間が、主婦たちの「楽をしたい」という気持ちと「手抜きと思われたくない」という気持ちの両方を押さえたのです。
以上のホットケーキミックスの話から、
ある料理研究家が「7:3のセミホームメイドの法則」という考えを生み出しました。
人は料理でもなんでも、いちから始めようとするとハードルが高い。
かといって全て完成された出来合いのものだとそれはそれで味気ない。
感覚的に、7割の出来合いに3割の自分の労力を加えたくらいが一番楽で愛着がわくということです。
この7:3というのは比喩で、数字に科学的な根拠があるわけではありません。
でも、私達もうなずける心理ですね。
セミホームメイドの法則とは、人はちょっと手を加えたものが一番とっつきやすい上に愛着もわくという法則です。
セミホームメイド = ちょっと自家製ということですね。
全部自家製だとたいへんで難しくて避けてします。
全部既製品だとこれも味気なくて避けてしまう。
ちょっと自家製が一番とっつきやすい。
先ほどのホットケーキミックスや、フルーチェなんかもそうですね。
食べ物以外にもプラモデルや組立家具、材料一式がそろった洋裁など、巷にセミホームメイドな物はけっこう溢れていますね。
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