アニメ「鋼の錬金術師」について一部ネタバレも含みますのでご了承ください。
ロゼの1期と2期の違い
ロゼはアニメ「鋼の錬金術師」において、1期と2期で大きく設定が異なる人物の一人と言えます。
1期ではウィンリィを差し置いて実質的にヒロインと言えるほど象徴的な出番の多いロゼですが、その境遇からオリジナル展開である1期の演出に批判の声も多いです。
ロゼ個人の幸せという観点で見ると、やはりハッピーエンドである2期の方が穏やかな結末と言えます。
解説
設定の違い
1期と2期ではキャラクターデザインもロゼは異なります。
1期では褐色肌のやや大人びたデザイン、2期では原作通り肌の色は白から黄色のデザインとなっています。
これは1期ではロゼを含むリオールの人々はイシュヴァール人と人種的に若干近いという設定が関係しています。
これにより1期のロゼは後に軍から人種差別を背景とした性的暴行を受けることとなります。
亡くなった恋人を蘇らせるためレト教にのめりこむという動機は1期・2期ともに共通です。
本編での活躍や出番の違い
エド達がコーネロのペテンを暴くことで、結果としてすがるものがなくなったロゼ。
その後リオールはホムンクルスが暗躍する中央軍によって暴動が起きます。
1期ではこの暴動が非常に悲惨で、先述の人種差別もあってロゼは軍から性的暴行を受けます。
結果として父親が不明の子を産み、そのトラウマで声を出すことができなくなります。
一方、原作準拠の2期では暴動の際にロゼ自身は大きな被害を受けずに済み、後に街の復興に尽力します。
恋人の死も受け入れ、レト教から目が覚め、そのきっかけを与えてくれたエド達にも感謝をしています。
このようにリオールの暴動後のロゼの展開が1期と2期では大きく異なり、しかもその違いが非常に残酷なものとなっています。
オリジナル展開である1期は戦争や人種差別、人の命などを非常に重く深く扱った(これはこれで)良作と思いますが、そのぶんロゼのように残酷な結末を迎えた人物も多く、その点が原作ファンからの批判の的になることもあります。
結末の違い
1期ではその後、黒幕であるダンテに乗り移る身体の候補として目を付けられます。
これによりエドとダンテの最終決戦においても出番があり、実質的にヒロインのようなポジションとなっています。
最終的にはこの戦闘で声を取り戻し、ウィンリィ達と暮らしながら過去のトラウマを癒していきます。
2期ではリオールに訪れたウィンリィ達と対話をするのが第44話(ハガレン2期は全64話)。
以後は目立った活躍はなく、良くも悪くもリオールの街の住人としての立ち位置で役割を終えます。
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参考資料
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST STORY』(TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト)2021年7月25日検索