アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」のページです。
一部ネタバレも含みますのでご了承ください。
アルの葛藤
「アルの魂が本物なのか」は本作のダークファンタジー的要素の1つであり、哲学的問いの1つだと思います。
アルが自分の存在について葛藤する様子が、アニメ2期では第9話で描かれます。
シーンの解説
僕は好きでこんな身体になったんじゃない!
僕は好きでこんな身体になったんじゃない!!
本当に元の身体に戻れるって保証はあるの?
この空っぽの身体で何を信じろって言うんだ!
「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode9」(Abema TV)より引用
前回のバリーとの戦闘にて、自分の存在に疑問を持ったアル。
確かめようもないその問いにアルは一人で苦悩します。
そして嫌いな牛乳を前にしたエドの「アルはいいよな。身体がでかくってさ」という言葉が引き金になり感情を爆発させるアル。
鎧の身体で食べることもできないアルに対して、エドの言葉は配慮がない気もしますが、それがむしろ普段の兄弟の仲の良さを物語っています。
アルの魂
記憶だって、突き詰めればただの情報でしかない。
人工的に構築することも可能なはずだ。
兄さん、前に僕に怖くて言えないことがあるって言ったよね?
それはもしかして、僕は、魂も記憶も、本当は全部でっち上げた偽物だってことじゃないのかい?「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode9」(Abema TV)より引用
そしてため込んだ思いをぶつけるアル。
アルの「前に僕に怖くて言えないことがあるって言ったよね?」に対してウィンリィがはっとするシーンがあるのがまたいいですね。
アルが自分のことを恨んでないか、アルの魂を定着させた直後から悩んでいたエド。
その当時はウィンリィもエド本人から聞いたものの、その思いが今どうなっているのか確認する機会もなかったでしょう。
その悩みが今もなお続いていること、未だにアルにそのことを言えず、エドの恐怖と不安はまだ続いていること。
アルのこの発言によりウィンリィはそのことを改めて知ります。
本編
参考資料
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST STORY』(TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト)2021年7月25日検索