アニメ「SSSS.DYNAZENON(ダイナゼノン)」についてのページです。
適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
【目次】 [close]
ダイナゼノンの最終回
SSSS.DYNAZENONの最終回において、シズムと蓬の会話は非常に示唆に富んでおり印象的なシーンです。
前作であるグリッドマンが原作ありきの最終回であったことと比較すると、ダイナゼノンの最終回は万人向けの教訓を含む締め方になっているなと思います。
シズムと蓬の最終回の会話
蓬のインスタンス・ドミネーション
蓬の回想という形で描かれるシズムと蓬の会話ですが、時系列としては蓬がインスタンス・ドミネーションを行い怪獣とつながった際の会話になります。
終始無言であった最終話のシズムですが、怪獣とつながった蓬とのみ会話をしている点も深い演出だなと思います。
無上の自由とかけがえのない不自由
シズム「やっぱりわからないな。
君も怪獣使いになれる可能性があったのに。
惜しいことをした」蓬「俺は怪獣がわからない。
だから、そっちに行かないんだ」シズム「人が理解できないものこそ怪獣なんだ。
彼らは常に人の理の外にある。
怪獣は何かに縛られたりはしない。
君だって見たんだろ?
怪獣の力さえあれば、時間や空間、生きることや死ぬことからも解放される。
もう少しで無上の自由にたどり着けたのに、後悔はないの?」蓬「俺にはまだわからない。
これから嬉しいこととか、苦しいこととかを繰り返して、生きていきたいから」シズム「君達はそうやって、無自覚に自由を失い、やがて自分自身を縛っていくんだ」
蓬「俺は自由を失うんじゃないよ。
かけがえのない不自由を、これから手に入れていくんだ」シズム「やっぱりわからないな」
SSSS.DYNAZENON 第12話(Abema TV)より引用
蓬の言う「かけがえのない不自由」とはきっと夢芽との未来も含むのでしょう。
シズムの言葉が「やっぱりわからないな」で始まり、「やっぱりわからないな」で終わっている点が、互いが相いれない存在であることを表しているようで切ないシーンでもあります。
夢芽を引っ張る蓬
夢芽の呼びかけにより回想から戻る蓬。
蓬が夢芽を引っ張ることで、夢芽を陰から日向に連れ出せるようになっているのは細かい演出で見事ですね。
本編