カウボーイビバップ(Cowboy Bebop)についてです。
適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
Part14 アメジング・グレイス
賞金稼ぎのいいところは、ルールがないってところだ。
賞金首を捕まえるのに、こうしなきゃいけない、という決まりなんてどこにも存在しないんだ。
だが好き勝手な事をやると途端に文句を言われたり、それはルール違反だと怒らたりする。
奴らは、この世界のルールに従って生きているつもりなんだが、そんなルールなんて一体誰が決めたんだ?
俺達は誰かに従うために生まれてきたんじゃねえ。
脅かされようとすかされようと魂は売らない。
残念ながら、自由業の魂は骨董品だ。
あ?その心は?高過ぎて金じゃ買えねえんだよ。エド「教訓、教訓。知らない人にあったらついて行きましょう!」
ジェット(カウボーイビバップ よせあつめブルース)より引用
解説
ビバップ号クルー達の生き方に通じる内容ともいえる「アメジング・グレイス」。
タイトルが讃美歌を表す「アメジング・グレイス」であることからも、ジェット達の信念を語っているように思えます。
ビバップ号のクルー達は、自由で信念がありながらも、その存在が突出していない点がまた味があるなぁと思います。
スパイクは強いですが、エドの父には圧倒されたりとあくまで「一般人よりも武術の学びがある」程度にとどまっています。
ジェットも元警察官というキャリアは賞金稼ぎとしては少々意外ですが、ものすごく異例な存在というわけでもないでしょう。
フェイも初登場時に「戦いの基本」と言いながら銃を乱射するも結局追手に捕まっています。
エドもつかみどころはないですが、結局父と再会したことをきっかけにビバップ号を降ります。
ビバップ号のクルー達はカッコイイし生き様に信念もうかがえますが、一方でただの自由業者、宇宙に無数にいるその日暮らしの賞金稼ぎの域を出ない平凡な存在のようにも思えます。
そういう特別じゃない登場人物達が口ではカッコイイことを言いながらも、カッコつかない展開に翻弄される世界観がカウボーイビバップの魅力の1つなのではと思います。
補足記事