一人でいるとついつい不摂生な生活をしてしまう人は多いのではないでしょうか。
食べる物が適当になったり、人の目を気にせず高カロリーの物をだらだら食べたり。
間接的な方法ですが、ダイエットには誰かと過ごしたり社会とつながりを持つことが効果的だったりします。
孤独だと太る?
前回の記事で、人は孤独を感じると自制心が低下することを書きました。
前回の記事:友達がいない人ほど太りやすいのか?~孤独と自制心の関係~
人は孤独を感じると、そうでない場合より不摂生な生活をしがちです。
ダイエットをしたいなら友達を作り、人と関わる時間を増やし、孤独感を減らすことが効果的です。
孤独感と嗜好品
心理学者のロイ・バウマイスターらの実験によると、
孤独感を感じる人はそうでない人より手元にあったビスケットを倍近く食べてしまったそうです。
孤独感を感じた人達は、そうでない人達よりクッキーをおいしく感じたそうです。
一方で、「まずくもないし美味くもない」という感想であっても、クッキーを多く食べる傾向はありました。
孤独感は人の目を食欲に向けてしまいます。
さらに、「なんとなく食べ過ぎてしまう」状況を作ってしまいます。
孤独と脂肪カロリー
シカゴ大学の研究によると、
孤独感の標準偏差が1上がるごとに、脂肪の摂取カロリーが2.5%ずつ増えるそうです。
また、孤独感が強い人はそうでない人より困難な問題を早く諦める傾向があったそうです。
孤独を感じる時間帯
孤独感から自制心の低下や不摂生が予想できるなら、あらかじめ人とのつながりを持てる習慣を作ることで間接的なダイエットになりそうです。
夕暮れや夜に人恋しさを感じたことがある人は多いのではないでしょうか?
夕方や夜は朝や日中に比べて孤独感を感じやすいのかもしれません。
それなら夕方や夜といった孤独を感じやすい時間帯に誰かと過ごす予定を立てるといいかもしれません。
あるいは、自分が孤独を感じやすい時間帯に社会とつながりを持つことも効果的です。
仕事が終わったあとにボランティア活動をしたりサークル活動に参加するといった感じです。
まとめ
人は孤独を感じると自制心が低下し結果として不摂生が多くなります。
「孤独」ではなく「孤独を感じる」というのがポイントです。
友達が何人いるかといった客観的な数字ではなく、自分が自分のことを孤独と感じるか否か。
孤独を感じるかどうかはある意味では気の持ちようです。
物事の捉え方や時間帯やタイミングによって人の孤独感は変わります。
そういった孤独に対するスタンスをうまく理解しコントロールすることが重要です。
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参考資料
ジョン・T・カシオポ、ウィリアム・パトリック『孤独の科学』河出書房新社、2011年