小説および映画「かがみの孤城」に関するページです。
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記憶は消えてしまったのか?
映画「かがみの孤城」において、最終的に7人から孤城の記憶が消えてしまったのかどうかは明確には描かれず終わります。
このため「観る側に解釈をゆだねる」形であり、そもそも絶対的な答えはないと言えます。
しかし各シーンの描写やエピローグを踏まえると、
願いを叶えた一同は予告通り孤城での記憶は消えたという解釈が妥当と言えます。
ただし「オオカミさま」ことリオンの姉が「善処した」結果、リオンは一部ないし全部の記憶が残ったと考えられます。
解説
その後が描かれた入場者特典
本編のエピローグおよび入場者特典のポストカードに描かれた登場人物達のその後を踏まえると、
登場人物達は年齢は異なりますが最終的に同じ時代で出会うことができています。
しかしながら「偶然その場に居合わせた」雰囲気が否めない構図となっています。
まだ幼いウレシノらはしょうがないとしても、すでに孤城の経験を済ませたであろうスバル達がすれ違っています。
登場人物達のその後は、「時を超えてやっと再会できた」という意図的なものではなく、「運命が互いを引き寄せてくれた」という描き方をしている印象を受けます。
こころとリオンの再会
そしてリオンに記憶が残存し他の6名の記憶は消えていると比較的予想できるのが、新年度に再会するこころとリオンのシーンです。
母親と喜多嶋のサポート、学校側の配慮により新年度(つまり2年生)になって学校へ登校をするこころ。
桜の花びらが舞う通学路で、待ち伏せしていたようにリオンがこころに声をかけます。
直前のシーンも含めるとこのときのこころの不安そうな表情と戸惑いは孤城での経験を感じませんし、逆にリオンはこころに面識があると思えるほど親しげで自信に満ちています。
この差はおそらく別れの際にリオンが頼んだ通り、姉であるミオが善処した結果なのかもしれません。
ただし他の6名が完全に記憶が消えて、リオンだけ記憶が全て残っているという0・100の状態とまでは言い切れません。
先述の他のメンバーの「その後」のシーンも踏まえると、
孤城での記憶は消えたものの、そこで経験した感情の起伏は言葉にならない形で胸の内に刻まれており、それが互いに惹かれ合う感覚につながっているのかもしれません。
結末とその後の解説
あらすじと結末の解説
登場人物達のその後