アニメ「鋼の錬金術師」について一部ネタバレも含みますのでご了承ください。
グリードの1期と2期の違い
グリードはリンの身体をベースにした2代目が登場するか否かが、1期と2期の大きな違いになります。
アニメオリジナル展開の1期では、ホムンクルス達に反旗を翻し逃亡した初代グリードのみで出番は終了します。
一方、原作準拠の2期では、リンの身体をベースにした2代目グリードが登場し、最終決戦までエド達と共闘する形で活躍します。
解説
生い立ちの違い
アニメオリジナル展開の1期では、ホムンクルスは「人体錬成で生まれた不完全な人間が賢者の石を取り込むことで生まれる」という設定です。
1期のグリードは、(黒幕である)ダンテの元恋人をベースにしたホムンクルスという設定です。
ダンテの指示に従わなかったため長らく封印されていましたが、第五研究所の爆破騒動で封印が解け逃亡します。
2期ではお父様が切り離した「強欲」を受け継ぐホムンクルスです。
こちらは封印されておらず逃亡生活をすでに行っていました。
1期と2期いずれもグリードはホムンクルス一派とそりが合わず、反逆するも死亡する展開を迎えます。
出番の違い
1期のグリードはダンテによって賢者の石を消耗し、事情を知らないエドと交戦して死亡します。
一方2期ではリンの身体をベースにした2代目グリードが誕生します。
物語全体を通してみれば、グリードの見せ場や活躍はこの2代目が多いです。
このためグリードというキャラクターの活躍は、1期より2期の方が優遇されていると言えます。
メタ的な違い
先述のように、1期のグリードはエドの攻撃によって命を落とします。
グリードは人間ではなくホムンクルスですが、行為としてはエドは殺人を犯したことになり、エドは苦悩することとなります。
2期のエドはホムンクルスと戦っても殺人は行っていないため、1期の「エドに殺される」というグリードの役割は地味に象徴的です。
一方で、2期のグリードはまた違うメッセージを担っています。
2期のグリードは最終決戦でエド達の仲間として死亡します。
この「強欲」が最終的に求めたものが「仲間」であったという2期の展開は、1期にはない明るい要素と言えます。
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参考資料
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST STORY』(TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト)2021年7月25日検索