カウボーイビバップ(Cowboy Bebop)について適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
ジュリアの口パク
これは、夢ね。
ジュリア(カウボーイビバップ)より引用
ジュリアが死ぬ直前に言った言葉は「これは夢ね」であり、スパイクが時折口にする「覚めない夢」と同様、象徴的なセリフと言えます。
解説
ジュリアの言葉
ジュリアは命を落とす直前に言葉を発しますが、演出として声は聞こえず口パクとして物語は進行します。
そして後のスパイクの回想にてジュリアのセリフを視聴者は聞くことができ、ジュリアの言葉が「これは夢ね」であることがわかります。
ちなみにこのあとスパイクは「ああ、夢さ」と言葉を返しており、恋人と結ばれなかった「現実」を「夢」とするスパイクとジュリアの切なさがうかがえます。
スパイクとジュリアの覚めない夢
かつてスパイクはジュリアとビシャスとの三角関係が一因となり、組織から死亡扱いで抜けることになります。
ジュリアとの関係性がはっきりしないまま賞金稼ぎとして過ごすスパイク。
スパイクはそんな日々を「覚めない夢」とし、現実に集中できない日々を過ごします。
スパイクにとって今のこの現実はどこかしっくりこない「夢」であり、マフィアとして生きジュリアと共にいた過去が自分の現実だと感じています。
それはジュリアも同様で、再会したスパイクとジュリアは当時と同じく相思相愛となっています。
こうしてスパイクとジュリアは「2人で一緒に組織と縁を切る」という新しい現実を目指すわけですが、その願いは叶わず2人にとっての夢の中で命を落とすこととなります。
補足記事