アニメ「ゾイドワイルドZERO」に関する解説ページです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
ジョナサン・シーガルの信念
スピーゲル「前から聞きたかったが、なぜ反乱なんて大それた真似を?」
シーガル「私はかつて、惑星Ziの覇権を争った帝国軍に憧れて入隊してな。
強き皇帝の下で、無敵の帝国軍を復活させるのが夢だった。
それを反乱軍扱いで禁固刑などと。
ジェノスピノの侵攻作戦が成功していれば、
私とアルドリッジは英雄だったのだぞ」ゾイドワイルドZERO 第46話「氷上の端末争奪戦」(あにてれ)より引用
第46話にてシーガルが真帝国を起こすに至った真意が語られます。
ゾイドの星である惑星Ziにおいて、確かに帝国はテクノロジーで共和国の先を行く軍事国家でした。
そういった「強い帝国」に憧れるシーガルは、(良いか悪いかは別として)信念をしっかり持った愛国心のある軍人なのかもしれません。
また「私とアルドリッジは」とアルドリッジを含める言い方から、
同じく「強い帝国」に憧れるアルドリッジにシーガルは仲間意識を持っているのかもしれません。
ジェノスピノ戦当時だけ見ると、アルドリッジを捨て駒にした感じがあるシーガル。
しかし今回、シーガル自身もキルサイスでの自爆を図り、それを名誉の死と捉えていた節があります。
アルドリッジもオメガレックス戦では死を覚悟してライダーに志願します。
シーガルがアルドリッジを捨て駒にしたというよりは、
戦争に勝つという大義のためには、自軍の命が犠牲になることありえるという思想だったのかもしれません。
そういったシーガルの思想がうかがえる第46話かと。
第46話のあらすじ
実際のシーン
シーガルと合同軍の交渉
端末の最後の1個を隠し持っていたシーガル。
これを最後まで残しておいたのはさすがで、まさに「切り札」ですね。
コーヒー?あるいは暖かい飲み物をスピーゲルに淹れてもらうシーガル。
甘過ぎる様子。
初代アニメで登場人物が、しょっぱいコーヒーを飲んでいた演出の対比のように思ってしまいます。
シーガルとスピーゲル。
互いに真帝国にいる理由を語ります。
端末を使い合同軍と交渉するシーガル。
合同軍からは、軍には復帰できないが反乱の罪を帳消しにするという、「禁固500年」から考えると破格の提案。
しかし欲の強いシーガルは納得せず。
その様子にさすがのスピーゲルも批判します。
キルサイスVSジャミンガ
そしてイレクトラ達も現れます。
端末と共に逃亡。
貴様らさえいなければ、
私の真帝国建国の夢は、
叶ったのだ!!!貴様らさえ、いなければー!!
ゾイドワイルドZERO 第46話「氷上の端末争奪戦」(あにてれ)より引用
ジャミンガをなぎ払うシーガルのキルサイス。
「貴様らさえいなければ」と、これまでの思いを吐き出すかのように狂気的に戦います。
耐Bスーツなしのままワイルドブラストも行うシーガル。
もはやここまでか。
私は誇り高き軍人だ。
誰にも端末は渡さん!!ゾイドワイルドZERO 第46話「氷上の端末争奪戦」(あにてれ)より引用
自暴自棄ではありますが、その中にも軍人としての信念がうかがえます。
地獄で待っているぞ、アルドリッジ!!!
ゾイドワイルドZERO 第46話「氷上の端末争奪戦」(あにてれ)より引用
自爆をするシーガル。
直前まで一緒にいたスピーゲルではなくアルドリッジの名前を叫ぶシーガル。
なんだかんだ言ってシーガルにとってアルドリッジは、「強い帝国」という同じ思想を持った戦友であることがわかります。
しかしメルビルがスナイプテラの狙撃にて自爆を阻止します。
本人が考える「誇り高き死」を与えない、ある意味でシーガルにとって最も辛い罪の償い方を余儀なくされます。
おわりに
シーガル逮捕に病床にて微笑むアルドリッジ。
スピーゲル同様シーガルを見限りつつあったアルドリッジですが、その表情は過度にシーガルを蔑んだ感じはありません。
やはりアルドリッジもシーガルに対して思想を同じとする戦友の意識はまだ片隅にあるのかもしれません。
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