アニメ「ゾイドワイルドZERO」に関する解説ページです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
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ゾイドワイルドゼロの温故知新
初代アニメである無印ゾイドを踏襲した展開・演出が多いゾイドワイルドゼロ。
旧来のファンにとっては嬉しい点も多々ありますが、新しい試みという点では前作ゾイドワイルドに比べるとやや守りに入っている印象も否めません。
しかしながら、
オメガレックスVSジェノスピノという、
初代アニメにはない超大型ゾイド同士の対決を描いたことで、シリーズ全体におけるゾイドワイルドゼロの貢献度は高まったと思います。
まさに歴代のシリーズを踏襲しつつ、新たな面白さも生み出してくれるゾイドワイルドゼロ。
第26話から第30話の、
ゾイドワイルドゼロの演出と初代ゾイドおよびスラッシュゼロの共通点を見ていきます。
ゾイドワイルドゼロのオマージュ一覧
第26話「消えたオメガレックス」
初代アニメの主人公であるバン・フライハイトと同じ声優であるリュック。
主人公であるレオとリュックの共闘は、なかなか感慨深い演出です。
翼のブレードで敵を切り裂くのは、ストームソーダーの武装を思い出させます。
第27話「暗闇の決戦! ドライパンサー対ガトリングフォックス!」
前皇帝の血を継ぐメルビル。
そのメルビルの立場を活かし新国家を作るシーガル。
帝国の分裂という点で、
ゾイドバトルストーリーのガイロス帝国とゼネバス帝国の関係性を意識した演出ですね。
第28話「激突!二大破壊竜!!」
フィオナに仕えるジーン。
帝国の御家騒動に伴い出番もセリフも増えてきます。
フルネームは「ジーン・エレシーヌ・リネ」で、初代ヒロインである「フィーネ・エレシーヌ・リネ」と名前がそっくりですね。
声優も同じ人です。
オメガレックスに乗るメルビルのこのアングルは、バトルストーリーおよびカードゲームのアンナ・ターレスのアングルに似ているますね。
第29話「暗黒の破壊要塞、覚醒!」
荷電粒子供給ファンはデスザウラーから続くゾイドお馴染みのパーツ。
そしてそれが弱点になるのも同様です。
荷電粒子砲を搭載したオメガレックス。
「荷電粒子砲を打てなくする」という作戦も、シリーズ全体を通してよく見られる展開ですね。
第30話「ネオゼネバスシティの戦い」
帝国の首都は「ネオゼネバスシティ」。
「ゼネバス」とは、ゾイドの初期シリーズにおける帝国の名称ですね。
ゾイドの歴史において帝国はゼネバス帝国とガイロス帝国があります。
概要としてはまずゼネバス帝国は滅亡しガイロス帝国に吸収されます。
そして再び子孫がガイロス帝国で反乱を起こし、ネオゼネバスとして復活します。
ゾイドは1980年代の第1期、2000年代の第2期、そしてゾイドワイルドゼロを含む2020年前後の第3期があります。
初のアニメ化は第2期にあたり、このときの帝国はガイロス帝国でした。
ゾイドワイルドゼロにて帝国の首都にガイロスではなく、あえてゼネバスという名称を使っているのが味な演出だなあと思います。
体の中央部から尾に沿って装備されている収束シールド。
オメガレックスをこのアングルで見ると、バスタークローを装備していたバーサークフューラーを思い出します。
超重力を発生させるグラビティキャノン。
初代アニメのグラビティカノンと共通する兵器ですね。
「グラビティキャノン」・「グラビティカノン」と名称は微妙に異なりますが、
惑星Ziの伝説の兵器ということで、初代アニメとのつながりを感じさせます。
砲弾の名前は呼称されませんでしたが、
初代アニメのプラネタルサイト砲弾と同じ着弾動作をしています。
砲弾数に限りがあることも同じ設定です。
ソニックバードが槍状の攻撃でオメガレックスの荷電粒子供給を阻止したのは、
初代アニメでストームソーダーがデスザウラーの荷電粒子供給ファンを止めた演出と重なりますね。
また、オメガレックスのエネルギー供給を止める装置であるデフレクター。
周囲を3本の槍が囲むようにして撃ち込まれています。
これは初代アニメにて
デススティンガーを拘束したブレードライガー・ライトニングサイクス・ディバイソンによる「デルタフォーメーション」の明らかにオマージュですね。
おわりに
帝国のスナイプテラに対抗しうる存在のソニックバード。
高い旋回性を持っている性質は、旧来のレイノスを思い出します。
単に直線での最高速度だけでなく、旋回や小回りがきくかどうかも高速ゾイドの重要な性能ですね。
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