今更ですが、
アニメ「鋼の錬金術師」の2期を見ました。
おもしろかったです。
まず前提として、
鋼の錬金術師(以下、ハガレン)のアニメは1期と2期があります。
1期はオリジナルストーリー。
2期は原作にほぼ忠実なストーリー。
1期と2期はつながっておらず、それぞれ別物の話。
なぜそうなったかというと、
1期の放送当時はまだ漫画か完結しておらず、
漫画とは別の結末を準備する必要があったから。
そして今回みたのは、原作に忠実な2期の方。
ハガレンは1期はダークファンタジー要素が強く、けっこう鬱展開が多め。
それに対し2期はダーク要素が1期より抑えられています。
ハガレンは2期の方が万人受けするだろうなあーという印象。
漫画は読んでなくて、ハガレンをアニメでデビューしたい方は2期がおすすめですね。
以下ネタバレです。
ハガレンの主人公はエドワード・エルリック。
しかしながら、
ハガレンはエドの父であるホーエンハイムの物語でもあると思うわけです。
フラスコの中の小人「ホムンクルス」によって体内に賢者の石を内包したホーエンハイム。
彼の無限とも思える長い人生の中での苦悩や悲しみ、喜びや幸福こそがハガレンという物語の魅力なわけです。
そういう意味で、
ホーエンハイムの物語を堪能できるのは1期より2期だと思います。
個人的な感想ですが、
1期のホーエンハイムは設定の変更のため単なる浮気性の男にしか見えない。
正直あんまりかっこいいとは思えないんですよね。
それに対して2期のホーエンハイムはほんとかっこいい。
ハガレンにはたくさんの名シーンがあります。
そしてホーエンハイムの名シーンでよく挙がるのが墓石の前で亡くなるシーンではないでしょうか。
墓石の前のシーンも個人的に好きなのですが、
ハガレンで一番、ホーエンハイムで一番のシーンは個人的に家族で写真を撮るシーン。
ホーエンハイムとトリシャが家族写真を撮るまでのやりとりはすっごく感動します。
自分だけ歳を取らないホーエンハイム。
歳をとっていく家族を見て、自分を化け物だと自嘲する。
子供が成長していく姿を見るのは親ならだれでも感慨深いものです。
その感慨深さの中で、「歳をとっていくのも悪くないな」と思えるのも親の醍醐味なのではないでしょうか。
ホーエンハイムはその「愛している人と一緒に歳をとっていく幸せ」を失っていたわけですね。
そんなホーエンハイムはきっと孤独で、トリシャと結婚してもその孤独はぬぐい切れていなかったと思います。
けれど、あの家族写真を撮ってから、彼の人生の時間は動き出したのではないでしょうか。
トリシャという女性はほんとにすごい女性ですね。
と、いった感じでハガレン2期はホーエンハイムが印象に残ったわけでした。
ハガレン2期は1期よりハッピーエンドなので、
1期を観たあとだと2期は若干ながらご都合主義な感じもしますが、それでも楽しい作品です。
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