アニメ「ゾイドワイルドZERO」に関する解説ページです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
恐竜型のゾイドの歴史
ゾイドは金属生命体なので、デザインは生物学の影響を受けています。
そして恐竜は時代によって学説や解釈が変化していっているため、恐竜型のゾイドも時代背景に沿ってデザインが変化しています。
こういった変化もゾイドのおもしろさの1つだと思います。
恐竜型ゾイドの変化の歴史
初代
初代ゾイドではデスザウラーやゴジュラスのように直立して尻尾がほぼ地面に着いた、要するにゴジラのようなデザインでした。
腕も非常に大きく戦闘に活躍するのが特徴です。
小型ゾイドも同様です。
初代の恐竜型ゾイドは人間に近い直立二足歩行で、玩具では尻尾を支えるパーツがついています。
そのため玩具は厳密には二足歩行にはなっていません。
第2次ブーム
これが初のアニメ化である2000年前後になると、ジェノザウラーのようなデザインになります。
つまり尻尾が地面に着かない完全な二足歩行。
顔から尻尾までが比較的まっすぐになったデザインです。
玩具としても完全な二足歩行が再現されます。
小型のゾイドについても同様の傾向に統一されていきます。
さらに時間が進み、手(前足)が極端に小さいデザインが増えてきます。
前足はほぼ戦闘には使われず、口や武装での戦闘スタイルになります。
実際の恐竜の学説でも、前足は非常に小さかった想像絵が増えてきた影響からでしょう。
第3次ブーム
そして前作のゾイドワイルドでは、体がより地面と平行になり、顔から尻尾までがかなりまっすぐになります。
顎もさらに大きくなります。
この流れは実際の恐竜の学説に沿っていますね。
そしてゾイドワイルドZEROでは、オメガレックスとゼログライジスのような恐竜型とゴジラ型両方が発売されます。
ゼログライジスのようなゴジラ型をあくまで謎の生物と位置付けることで、2つの矛盾したデザインを共存させています。
おわりに
ゴジラ型のプロポーションは現代の恐竜の学説から考えるといささか不自然なのですが、それでもやはりかっこいいですよね。
初代アニメでもジェノザウラーとデスザウラーのように恐竜型とゴジラ型の両方が登場しますが、これはあくまで旧シリーズのゾイドを流用していたためです。
恐竜型とゴジラ型を切り分け、それぞれ新作を出したゾイドワイルドZEROの功績は大きいかと思います。
ただ個人的にはジェノザウラーのようなすらっとしたティラノサウルス型ゾイドも好きなので、ギルラプターのようなゾイドがもっと存在感を増してくれると嬉しいなあと思います。