小説および映画「かがみの孤城」に関するページです。
ネタバレを含みますのでご了承ください。
リオンのフェイク発言
リオンは作中でこころにオオカミ様の言動に対して「フェイクだと思う」という発言をします。
これはオオカミさまが自身らのことを赤ずきん呼ばわりすることを指しています。
つまり「オオカミさまが自分達のことを『赤ずきんちゃん』と呼ぶのは、この城の謎に『狼と七匹の子ヤギ』が関係していることをカモフラージュするためのフェイクだと思う」という意味です。
解説
孤城のモチーフ
オオカミさまの正体はリオンの姉であるミオです。
そしてミオが生前好きだったドールハウスが孤城のデザイン、童話「狼と七匹の子ヤギ」が鍵の隠し場所のヒントとなっています。
所定の時間になると狼がこころ達を食べにくるというのも言わずもがな「狼と七匹の子ヤギ」がモチーフです。
このため、孤城に「狼と七匹の子ヤギ」が関連していることは、鍵の隠し場所だけでなく「オオカミさまがリオンの姉である」ということも示唆してしまう重要な要素となっています。
赤ずきんちゃん
自分の正体にリオンが早々に気づく事態を避けるため、オオカミさまことミオは同じく「狼が弱者を食べる」童話である赤ずきんちゃんを7人にイメージ付けします。
ではなぜミオは正体を隠さなければならなかったのか。
これはもう推測になりますが、正体がバレれば死別が余計に辛くなりますし、ミオが叶えてあげたかった「リオンが雪科第五中学校の友達と過ごす」ということに水を差しかねないと思ったからではないでしょうか。
またミオはオオカミさまとしてゲームマスター的な立ち位置を取りますが、その実「5時を過ぎると狼に食べられる」など不都合なルールもあるところをみると、孤城の創造においてミオが万能というわけではないことも想像できます。
かがみの孤城の伏線一覧