夏油傑と九十九由基の会話|呪術廻戦 第29話「玉折」

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九十九との会話と夏油の闇落ち

 君が夏油君?
 どんな女が、タイプかな?

呪術廻戦 | 第2期 懐玉・玉折 第29話 玉折(ABEMA)より引用

 視聴者目線で見ると夏油の闇落ちの決定打、「余計なことを言ったな」感が拭えない九十九の言葉。

 しかし複雑な事情を知らないことと九十九の立ち位置を考えれば、夏油と九十九の会話は不可抗力とも言えます。

 やはり夏油の闇落ちは九十九との会話だけが原因ではなく、生真面目な夏油の性格と様々な不幸な出来事が重なったゆえと言えるでしょう。



解説

特級呪術師「九十九由基」登場

 高専と方針が合わないのは本当。
 ここの人達がやってるのは対処療法。
 私は原因療法がしたい。

 呪霊を狩るんじゃなくて、呪霊の生まれない世界を作ろうよってこと。

呪術廻戦 | 第2期 懐玉・玉折 第29話 玉折(ABEMA)より引用

 模範的と言えるほど、高専および呪術界の教えを信条としていた夏油。

 そんな夏油にとって、高専と異なる考え方で世の中を良くしようとする九十九は新鮮だったかもしれません。

 高専と方針が異なるからこそ、中立な姿勢で夏油と話ができる九十九。

 (九十九はこれまでの出来事で夏油が悩んでいることを知らないので)夏油の「非術師を皆殺しにすればいい」という突飛な話もあくまで思考実験としてタブー視せず返答します。


本音を話す夏油

 わからないんです。
 呪術は非術師を守るためにあると考えていました。
 でも最近私の中で非術師の、価値のようなものが揺らいでいます。
 弱者ゆえの尊さ、弱者ゆえの醜さ。
 その分別と需要ができなくなってしまっている。
 非術師を見下す自分。それを否定する自分。
 術師というマラソンゲーム。
 その果てのビジョンがあまりに曖昧で、何が本音かわからない……

呪術廻戦 | 第2期 懐玉・玉折 第29話 玉折(ABEMA)より引用

 夏油が本音を打ち明けることができたのが、親友の五条でもなく担任の夜我でもなく九十九であった点が深いなぁと思います。

 確かに九十九は夏油の「術師を皆殺しにすればいい」を否定しなかったので、見方によっては「夏油の闇落ちを促した」印象もあります。

 しかし、「(高専の方針のように)術師はこうあるべき」という型にとらわれない九十九だからこそ、夏油も包み隠さず本音を言えたのかもしれません。

 ちなみに、2人の会話シーンは九十九のみ天井の照明器具で隠れていて「夏油が自分の本音と対話してる」ような演出となっています。

 また九十九が廊下を指差す際、「非術師を見下す君」のほうが「非常口」である点も夏油の逃げ道を暗に表現している細かい演出だなと思います。



本編の解説

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参考資料

 
 

 
 

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