保険料をどのくらいにするかは家計をやりくりしていく上でのポイントです。
前回の記事:保険はどのくらいかけるべきか?② 保険料と収入の割合
保険の中でもいくらかけるべきか悩むのは死亡保険。
今回は死亡保険について見ていきます。
死亡保険とは文字通り、対象の人が死亡したときにお金がもらえる保険です。
多くは自分が死んだときに残された人にお金が入るようにする保険です。
死亡保険のお金の入り方は2種類あります。
一つはまとまった額が1度に入るタイプ。
もう一つは月々いくらといった感じで長期的に振り込まれるタイプです。
死亡保険は上記の2つのパターンと、これらがセットになったパターンがあります。
ではこの死亡保険、いくらぐらいを受け取れるようにしておくか。
まず頭に入れておかないといけないのは、
死亡保険は人の悲しみを癒すための保険ではありません。
人の悲しみをお金で癒そうと思ったら、お金がいくらあっても足りません。
死亡保険は自分にもしものことがあったときに、
残された人が自分がいなくなることで経済的に困る部分をカバーするための保険です。
それ以上でも以下でもありません。
ですので、
自分が死んだ方が残された人が今より経済的に豊かになるような保険のかけ方は、
保険のかけ方が過剰であると言えます。
死亡保険は、自分が死んだときに相手が困らないようにではなく、
もう少し踏み込んで、「自分が死んだらこういう金額は必要になるから、このくらいの額を・・・」と数字で割り切って考えた方が決めやすいです。
自分に万が一のことがあった場合、経済的な影響は2つ考えられます。
一つは葬儀代。
二つ目はあなたが経済的に支えていた人の生活です。
あなたが独身で、ご両親があなたの収入なしでも生活できているなら死亡保険は不要です。
もしかけるにしても、
300万円程度のお金が入るタイプで葬儀代をカバーすれば十分です。
結婚していても、共働きでお互い同程度の収入がある場合も、
葬儀代だけでOKです。
よく、共働きで子供のいない夫婦で賃貸に住んでいて、
「パートナーににもしものことがあったら家の家賃が払えない」というパターンがあります。
だからパートナーに月々お金を残してあげたい、と。
考え方はいろいろありますが、
そういうときは引っ越せばいいのではないでしょうか?
万が一死別したときに、死亡保険のお金を使ってまでその家にいるよりは、
その保険料を二人の今の生活のために使うほうが建設的に思えます。
専業主婦(夫)のパートナー、子供がいるときにはじめて
月々振り込まれるような死亡保険に入ります。
しかし今より生活が楽になるくらい高額の保険をかける必要はありません。
あなたに万が一のことがあれば、専業のパートナーも働くことを想定して保険は入るべきです。
あなたに万が一のことがあってもなお、
パートナーが無職で生活できるほどの死亡保険をかけるのはいささか過剰であると言えます。
死亡保険はあなたが死亡した場合、
専業のパートナーがフルタイムと言わないまでも多少は働きながら子供を育てられる程度のお金を想定したほうが現実的です。