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鋼の錬金術師の泣ける回~キメラにされたニーナ~
アニメ「鋼の錬金術師」は感動したり泣けるシーンが多数ある名作ですが、
悲しくて泣ける回と言えば「ヒューズの死」と「キメラにされたニーナ」の話がよく挙がりますね。
特にニーナの話は錬金術や命を絡めた救いのなさや後味の悪さがあり、鋼の錬金術師らしいダークファンタジーですね。
純粋無垢なニーナが信頼する親に裏切られキメラにされ、それでもなお父親を慕う様子は非常に悲しくなります。
キメラにされたニーナの回のあらすじ
キメラにされたニーナの話があるのは、話数的には
鋼の錬金術師の2期の第4話「錬金術師の苦悩」です。
元の身体を取り戻すための手掛かりとして、「綴命の錬金術師」ショウ・タッカーのもとを訪れたエルリック兄弟。
巷では生体錬成の権威といわれるほどの錬金術師であるタッカーですが、その実は国家錬金術師の査定に苦しんでいました。
査定に合格するために、ついには自分の娘に手を出しキメラを作るタッカー。
しかしその真相をエドに見抜かれ、さらにはスカーに命を狙われキメラにされた娘のニーナと共に命を落とします。
ニーナの解説
純粋無垢なニーナ
お父さんなら大丈夫だよ。
いつもいっぱい勉強してるもん!「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode4」(Abema TV)より引用
公には妻は出て行ったとしていますが、
実際はタッカーは妻をキメラにすることで国家錬金術師試験に合格しています。
母親が不在にも関わらず明るく純粋なニーナ。
父親を慕い、尊敬しています。
寂しさを感じるニーナ
お父さん優しいし、アレキサンダーもいるから。
でも、お父さん、最近研究室ばっかりだから、ちょっと寂しいな。「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode4」(Abema TV)より引用
しかし、研究にかかりっきりの父親に寂しさを感じないかと言えば嘘になります。
優しい父親と愛犬であり友達であるアレキサンダー。
表面では明るく振る舞っているものの、やはりほんとはもっと甘えたいしさみしい思いもしているのですね。
ニーナの笑顔の理由
そして個人的にこのシーンが一番悲しい気持ちなったのですが、
ニーナがキメラにされる前に最後に見せた笑顔は、タッカーが「明日はお父さんと遊ぼうか」と約束してもらったときなのですね。
タッカーは貧しい暮らしが嫌で家族をキメラにしてでも国家錬金術師の資格に執着したわけですが、
ニーナは暮らしの豊かさなんてどうでもよくて、ひとえに大好きな親と一緒に過ごせる日々と愛情を欲していたのですね。
ニーナが最後に見せた笑顔の理由は、何気ない「親と一緒に過ごせる時間」を楽しみにしていたんですね。
そう思うとほんと、涙が出てきます。
キメラにされてもなお父親を慕うニーナ
そして悲しくもキメラにされてしまったニーナ。
タッカーを責めるエド。
キメラにされてもなお父親を慕い、父親を庇おうとするニーナ。
父の死に涙を流す
そしてタッカーのもとにスカーが現れます。
スカーによってタッカーは殺され、その様子を見ていたキメラのニーナは涙します。
ニーナがキメラにされたことは非常に悲しいですが、
ニーナ自身はそのことに悲しみを感じてはいない様子でした。
つまり幸か不幸か、ニーナ自身は自身の境遇に悲しい思いはしていないわけですね。
しかしながら、
ニーナは最愛の父親が目の前で殺されるという経験まですることになります。
ほんとにニーナの境遇は切なくなりますね。
おわりに
鋼の錬金術師のアニメは1期と2期があり、
1期と2期ではタッカーとニーナの話が微妙に異なります。
1期ではタッカーは生きていますが自身もキメラになり、娘を再び人体練成することに固執し続ける結末になります。
一方で、2期ではタッカーもニーナもスカーによって葬られます。
いずれにせよ、後味の悪さで切なくなるニーナの回。
本編