漫画「月曜日の友達」に関するページです。
ネタバレも含みますのでご了承ください。
月野の超能力の正体
小説のような綺麗な文体と白黒のコントラストが芸術的な漫画「月曜日の友達」。
ネタバレになりますが、終盤、水谷と月野は月野が言うところの「超能力」で空を飛びます。
この超能力の正体については言及されず、読者の想像に任せるかたちで作品は終わります。
「月曜日の友達」の超能力は、誰もが感じる思春期の葛藤のようなものを表わしているのではと考えられます。
思春期の悩みや葛藤、感情の高ぶりが不思議な現象を起こす。
つまり月野の固有の力というわけではなくて、誰しもが起こしうる現象であるという解釈が作風にマッチしているのではと思います。
超能力の種類と傾向
「月曜日の友達」は月野が夜の学校で超能力を練習するというシーンが度々登場します。
しかしながら、超能力のような「不思議な体験」は、月野に限らず複数の人物が経験しています。
具体的には、
月野:物が宙に浮く
水谷:UFO(発光体)を見る
火木:幽霊を見る・触る
土森:(水谷の)傷が急に治る
このように、「月曜日の友達」の世界において不思議な体験はある程度誰しもに起こりうることであることがわかります。
そしてこれらの多くはその人が深く悩んだり、その悩みを誰かと分かち合う(触れ合う)ときに発生しています。
こういった背景から、
「月曜日の友達」に登場する超能力は、登場人物達の心の揺れを表現しているのではと解釈できます。
月野の考察
作中、月野は自分達の超能力について
「一部の子供にだけ帯電し連動する謎のエネルギーのような存在?」と解釈します。
そして自分の力を「念動力」、水谷の力を「発光」と捉えます。
そして物語終盤、2人が手をつないだ際、発光と共に2人は宙に浮きます。
まさに2人の力が重なったような演出ですね。
おわりに
改めて読んでみるとそれぞれの超能力の伏線がある「月曜日の友達」。
第1話で机が1つ外に出ていたのは月野の力が自覚なしに不意に発生していたのかもしれません。
また、授業中に水谷はUFOを、火木は幽霊を見たと言いますが、これも後の伏線ですね。
以上のように、読み返してもおもしろい「月曜日の友達」。
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