アニメ「鋼の錬金術師」(ハガレン)について一部ネタバレも含みますのでご了承ください。
グレイシア・ヒューズの1期と2期の違い
ヒューズの妻であるグレイシア・ヒューズ。
1期と2期で設定に違いはないものの、原作準拠の2期ではエド達が前に進むための助言を行ったシーンが印象的です。
戦闘に直接は関わらないものの、トリシャやブラッドレイ夫人と同様、「穏やかで芯の強い女性」として描かれます。
解説
設定の違い
- ヒューズの妻であり、ヒューズとの間に娘エリシアをもうける
- ヒューズがエンヴィーに殺害されたことで未亡人となる
という基本の設定は1期と2期で共通です。
ただし、1期ではエルリック兄弟がグレイシアの出産に立ち会っており、これが2期との違いになります。
2期ではオートメイル技師であるドミニクの息子夫婦の出産にエド達は立ち会っています。
また1期では2期と異なり、エドは自身が手合わせ錬成をできることを後から気づきます。
このきっかけがグレイシアの出産であり、
1期のエドはグレイシアの出産を前に何もできない無力さから両手を強く合わせ、その直後に水が入ったたらいを触りお湯に変え、初めて手合わせ錬成を経験します。
本編での活躍や出番の違い
愛する夫を亡くしたグレイシア。幼くして父を亡くしたエリシア。
ホムンクルスの調査に巻き込み、間接的にヒューズの死を招いたエルリック兄弟。
戦友を亡くしたマスタングの葛藤。
ヒューズの周りの人物達の感情を丁寧に描写しているのは1期より2期だと思います。
特にヒューズの死を知りグレイシアの自宅に来たエルリック兄弟とウィンリィのシーン。
対面ではエルリック兄弟の背中を押し、エド達が家から出た後に嗚咽するグレイシアがドア越しに描かれており、非常に胸を打つシーンです。
結末の違い
ヒューズと死別するという点で1期と2期でグレイシアの結末は大きく変わりませんが、2期の方がグレイシアが幾分報われている印象を受けます。
1期ではヒューズの死を償うという形でマスタングはブラッドレイと戦闘。勝利するものの出世コースから大きく外れる結果となります。
一方2期ではマスタングはヒューズと誓った国を変えることに変わらず進み続け、エド達も元の身体を取り戻しさらなる道へと進みます。
2期の方が各登場人物がヒューズの死を乗り越え前向きに進んでおり、グレイシアにとっても「夫の死が決して無駄になっていない」という実感を持てる結末となっています。
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参考資料
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST STORY』(TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト)2021年7月25日検索