アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」のページです。
一部ネタバレも含みますのでご了承ください。
エドとアルの修業時代
「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode12」(Abema TV)より引用
バトル漫画にとって過去・現在問わず修行回はお馴染みですが、ハガレンは1話内の回想でさらっと終わります。
ハガレンは無駄な引き伸ばしもなく必要十分な伏線の回収で完結もしており、
この潔さ・もったいぶらなさは「鋼の錬金術師」という作品が名作と言われる要因の1つだと思います。
シーンの解説
イズミに弟子入りするエルリック兄弟
「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode12」(Abema TV)より引用
村の土砂災害を救った見事な錬成を目の当たりにし、弟子入りを志願するエルリック兄弟。
元々弟子は取らない主義であったイズミ。
それでもイズミが心動かされたのは、エルリック兄弟の真っすぐさだけでなく彼らに母親がいなかったからでしょう。
子供を亡くしたイズミにとって、家族を亡くしたエルリック兄弟は放っておけない存在だったと言えます。
無人島での修行
俺、生きてるんだ。
蟻を食って生きてる。命を食って生きてる。
生きてる……もし食わないで、俺が死んだら、キツネや蟻に食われる。
土に還って、草になる。
それを兎が食べる。それだけじゃない。
この島だって、大昔は海の底だったかもしれない。
何万年もしたら、山のてっぺんになってるかもしれない。全ては目に見えない、大きな流れの中にあるんだ。
それを宇宙って言うのか、世界って言うのかはわかんないけど、
そんなでっかいものからすりゃあ、俺もアルも蟻みたいなもんさ。流れの中の小さな1つ。
全の中の一に過ぎない。
だけど、その小さな一が集まって、全が存在できる。「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode12」(Abema TV)より引用
そして無人島での修行。
作中でいくつかある、真理に関するシーンでもあります。
食物連鎖と錬金術
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エド「この世は想像もできない、大きな法則に従って流れているんだ。
その流れを知り、分析して、再構築する」アル「それが錬金術」
エド「そして、生きることでもある」
アル「錬金術の基本、分解・再構築っていうのは、食物連鎖そっくりだね」
エド「兎を食べたら、その肉を分解して、自分の身体に再構築している。
兎だって、食べた草を自分の身体に再構築している。
錬金術っていうのは、命そのものなんだ」「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST episode12」(Abema TV)より引用
無人島の生活を通して「全は一、一は全」を理解したエルリック兄弟。
しかし後に母親を錬成しようと大きな流れに抗う人間の業も含め、教訓があるシーンと思います。
また、食物連鎖など農家出身である作者の経験・思想が見え隠れするセリフでもあります。
本編
参考資料
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST STORY』(TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト)2021年7月25日検索