カウボーイビバップ(Cowboy Bebop)についてです。
適宜ネタバレも含みますのでご了承ください。
Part17 公的抑圧
もしもこの世に神様がいるのなら、一つ願いたい。
全ての自由を阻害する者達に、天罰の下らんことを。ジェット(カウボーイビバップ よせあつめブルース)より引用
解説
よせあつめブルースはメディアへの過剰な規制に対する皮肉が含まれています。
各人のセリフの中でも、ジェットのパートは比較的そういった皮肉がわかりやすく表現されています。
カウボーイビバップという作品は本来の形とは異なる形でテレビ放送されました。
具体的には話数がカットされ、一部過激とされるシーンが差し替えられています。
このうち話数のカットについては元々テレビ放送の尺が足りないことを分かった上で放送していたので、規制とは言えません。
カウボーイビバップが規制を受けたのはシーンの差し替えのほうで、当時少年犯罪が問題視されていたことに関連してナイフの描写などが消されています。
第7話の「ヘヴィ・メタル・クイーン」などはその一例です。
チンピラ(?)達とスパイクおよびVTが戦う際、チンピラ達のナイフが不自然に消されています。
ただこれらはものすごく物語に影響するかというとそうでもなく、観る人によっては「言われないと気づかない」レベルの差し替えになっています。
カウボーイビバップは総集編となるテレビ放送のみの最終回「よせあつめブルース」にて、過剰なメディア規制に対する皮肉を語り、これが視聴者やアニメ好き界隈では印象深いものとなります。
しかしカウボーイビバップ自体が受けた規制は後から見ればそれほどではなく、これら皮肉は本作が受けた規制に対してというよりメディア全体や社会全体の雰囲気に対するものであったように思えます。
補足記事