ケンの「また家族に邪魔された」のセリフの意味
映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」の終盤において、敵であるケンが言った「また家族に邪魔された」というセリフ。
本編の明確な描写だけで捉えると、
1回目は世界を懐かしさで洗脳しようとする計画を家族(野原一家)に邪魔された。
2回目は自分達の自殺をしんちゃんの言葉で邪魔された。
と考えられます。
しかしながら、もう少し深く掘り下げるとまた違った見方もできます。
今日は「オトナ帝国の逆襲」におけるケンの「また家族に邪魔された」というセリフについての解説です。
「また家族に邪魔された」というセリフ
未来をかけて「イエスタデイ・ワンスモア」に挑む野原一家。
結果として、野原一家のひたむきな姿勢が人々の心を打ち、懐かしさの虜になっていたはずの町の住人達は未来を選びます。
「懐かしい匂い」もなくなり、計画続行が不可能と判断したケン。
ケンはチャコと共にタワーの最上階から飛び降りようとします。
その瞬間、「ずるいぞ!!」と叫ぶしんのすけ。
近くにあった鳩が飛び出し、自殺が中断。我にかえったチャコはひざまずき、死ぬことを恐れ、2人は生きることを選びます。
このときしんちゃんの意図としては、2人がバンジージャンプをすると勘違いしておりそれに対する「ずるいぞ!!」なのですが、まあ、状況的には「負けたからといって命を落とすなんてずるいぞ」と大人は捉えますよね。
このため、ケンの「また家族に邪魔された」というセリフは先述の通り
1回目は世界を懐かしさで洗脳しようとする計画を家族(野原一家)に邪魔された。
2回目は自分達の自殺をしんちゃんの言葉で邪魔された。
と考えられます。
あるいは、ケン達に近づいた鳩は親鳥であった点から、
1回目は世界を懐かしさで洗脳しようとする計画を家族(野原一家)に邪魔された。
2回目は自分達の自殺を鳩の家族に邪魔された。
という捉え方もできます。
ケンとチャコの関係性の仮説
ケンとチャコは恋人同士ですが、結婚はしていません。
一見すると歳が離れている2人が、どのように出会い、夫婦でも他人でもなく「恋人」という関係性のまま「イエスタデイ・ワンスモア」を立ち上げるに至ったのか作中で具体的に語られることはありません。
それゆえに、二人の関係性についてファンの間ではいくつかの仮説が出ています。
そのうち1つが「ケンとチャコは不倫関係にあった説」。
この仮説の場合、ケンのセリフの深みが増します。
つまり、ケンの「また家族に邪魔された」とは、
1回目はケンの家族の存在によってチャコと結ばれず、
2回目は世界を懐かしさで洗脳しようとする計画を家族(野原一家)に邪魔された
という先述の意味も合わせたダブルミーニング(2つの意味を持つ)になるわけです。
その他の記事