アニメ「鋼の錬金術師」は1期と2期でストーリーが異なるので各キャラクターの設定も異なります。
ホムンクルスの一人である「エンヴィー」についてです。
エンヴィーの1期と2期の違い
「嫉妬」の名を冠するホムンクルスであるエンヴィー。
その名にふさわしく、嫉妬心がむき出しなのは1期と2期で共通です。
エンヴィーの1期と2期の違いは大きくは2つあります。
1つ目は、1期ではホーエンハイムとダンテの息子がベースのホムンクルスであるという生い立ちです。
2期では他のホムンクルス同様に普通に「お父様」から生まれています。
2つ目は、2期では巨大な化け物の姿が(賢者の石のストックが十分にある場合の)エンヴィーの本当の姿とされています。
賢者の石が枯渇した状態では小さなトカゲのような姿が本当のエンヴィーとされています。
いずれにせよ1期ではこの緑色の生物の姿は登場しません。
解説
能力や設定の違い
「変身能力を持っている」という点では1期2期共通です。
ただし、1期と2期では彼の「本当の姿」とされる容姿がそれぞれ異なります。
1期のエンヴィーはホーエンハイムとダンテの間に生まれた息子がベースになっています。
このため1期のエンヴィーの本当の姿はホーエンハイムの青年時代のような容姿、あるいはウロボロスの刺青のような龍の姿となっています。
本人は「(変身しすぎて)本当の姿なんて忘れちゃった」と日頃は冗談のように言いますが、これは自身の容姿を受け入れることができない気持ちの表れと言えるかもしれません。
一方で、2期では人間の姿でもその体重は巨大な化け物を思わせる重量があったり、逆にダメージが積み重なったときは本人の意思によらず小さな生物の姿になってしまったりと、2期では緑色の生物の姿が彼の本当の姿と思われます。
ただし巨大は姿は賢者の石のエネルギーで底上げされたものであり、本当の核となる正体は掌サイズの小さな生物であると言えるでしょう。
さらに、1期では人間の姿で、2期では化け物の姿で戦うことが多いエンヴィー。
1期の方が人間の姿での格闘能力の強さが目立ちます。
特にエドとの戦いではその身体能力の高さで圧倒。
一方、2期ではマスタングとの戦いが多いこともあって敗戦が目立ちます。
嫉妬心の違い
エンヴィーの「嫉妬」の矛先は人間に向いています。
しかし、その嫉妬の背景が1期と2期では微妙に異なります。
先述の通り、1期ではホーエンハイムとダンテの息子がベースとなったエンヴィー。
故に、1期では同じホーエンハイムの息子であるエドに強い嫉妬心を持っており、なおかつホーエンハイムに強い執着を感じます。
一方で、2期では人間全体を馬鹿にしたり嫉妬していたりするだけで、エド個人に対して特に強い嫉妬心を抱えているわけではないようです。
また、1期と2期ではデザインも言動も2期のほうがやや子供っぽい設定になっています。
性格の違い
1期のエンヴィーは嫉妬心が強く、より狡猾な印象を受けます。
エドに対する嫉妬心が強いあまり、任務よりも自分の感情を優先するシーンも多々あります。
一方、2期のエンヴィーは1期より狡猾な描写が抑えられているため相対的には幼く見えます。しかし冷静さという点ではむしろ2期の方が大人に見えます。
猪突猛進なエド達を「待て待て」といなしたり、グラトニーの中にエドとリンと一緒に閉じ込められたときは利害を一致させて協力したり。
2期のエンヴィーの方が人間味があるというか、まだ話し合いを持てる印象を受けます。
参考資料
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST STORY』(TVアニメ「鋼の錬金術師」公式サイト)2021年7月25日検索